これも数か月前にFODで見ていたのだが、これはメインキャストが「愛の言霊」の大谷&立花ではなくて、別の人たちであった。でも、ストーリーの中に、確かに愛の言霊の設定や人物が出てきて関連性はあった。そして最近読んだ原作漫画の「愛の言霊 世界の果てまで」に、まったく同じ名前の登場人物3人が出てきたが、シチュエーションも内容も相当違った。
原作漫画では、高校サッカー部の男子生徒二人&マネージャーの女子(上条佐和子)がメインで、女子と男子1(田村慎司)はもと恋人同士、そして男子2(佐々木裕文)と女子は幼馴染。男子2は男子1に恋をして、女子に相談する。ある日部室で二人きりになった男子1と2は、告白してめでたく結ばれるのだが、女子は部室に来たものの中の様子に気づいて、入らずに外でなんとなく見張り番役をしてあげる。だけど実は前から女子は男子2のことが好きなのだった、という短いお話。(正直言って見どころはない(;´Д`))なのでこの「愛の言霊~世界の果てまで~」は、原作を踏まえて大胆にリメイクした脚本となっている。ちゃんと映像化できるようにエピソードも加えられて(キーアイテムはマトリョーシカ (^^))
この作品では佐々木裕文(植野堀まこと)の一人称で話が進む。(原作漫画では佐和子の独白で話がすすむ。)多分東京で会社勤めの24歳。残業が多いので、実家を出て一人暮らしを始めたその引っ越し日に、有休をとっていたはずが、会社から呼び出しを受けて出勤する。それは本社から派遣された、プロジェクトリーダーの社員が、急に会議の招集をかけたから。
会議に出席した裕文だけど、基本的なソフトは使っていたものの、プログラミングに関してはIT用語からしてわからない。リーダーはできる男ぽいし美形(田村慎司=河合龍之介)だが、そこがなんだかイヤミにも感じる。文系の裕文、机でPC操作しているが、うまくいかないでいると、突然手の上に誰かの手が乗った。えっと思ったらかのリーダー。「これでいいだろう」。ちょっとどっきりする裕文。
これではダメだと自腹でPC教室に通うことにした裕文。そこが立花(斎藤ヤスカ)が講師のバイトをしているところだった。そこでも「何かやってみますか?」と裕文担当の立花の手が乗って、はっと田村の手を思い出してしまった。
私ちょっと手フェチなもので、(^^;)手の扱いが大きいかな?やっぱり立花の手にはアクセサリーが多い。休日、自宅用のPCを購入した帰りにラーメン「哲ちゃん」に立ち寄ったら、なんとそこにはラフな私服の慎司がいて、豪快にラーメンとギョーザを食べていた。店主が「今日は不愛想なバイトがいないからちょっと時間かかるよ~」と言うが、そのバイトこそ大谷なのだ。今回徳山秀典くんは全く出ていないけど。そこで裕文が慎司に声をかけたら、驚いたそのリアクションが大きくて、汁をこぼしたところへさっとハンカチを差し出す。女子力(?)高いのか。(^^;)・・・「大豆田とわ子と3人の元夫」で、泣いたとわ子に小鳥遊がハンカチを差し出したことを思い出すなあ。・・・今PCを買ってきたばかりなのがバレバレの裕文がスタート時のセットアップとか自信ないというと、ハンカチのお礼にそれくらい、と、慎司は裕文のアパートに来て、初期設定を全部してくれる。そのとき何もUSBメモリなどのメディアがなかったので、慎司が自分のポケットから大学のゼミの名前がはいったUSBメモリを出して裕文にくれた。
幼馴染の姉貴分佐和子から電話がくる。引っ越ししたなんて知らなかった、と夜ケーキをお土産に裕文の家に押しかけると、USBに目を止める。そのゼミは佐和子も所属していたところだったようだ。これ、誰からもらったの?ケーキに夢中の裕文から返事はない。そして佐和子は裕文に「昔預けたマトリョーシカ、返して」というも、裕文はすっかりそのことを忘れていた。・・・・マズイかも、このままいくと、またすっかりこの作品の詳しいストーリーを書いてしまいそう。はしょらなきゃ。(^^;)(^^;)(^^;)
ハンカチを洗って、それを裕文に返しにきた慎司。でも、外階段(なぜからせん状)までくると、二階の裕文の部屋の扉の前で、送っていくとかいいとか仲良さそうに話す裕文と女性(佐和子)の様子が目に入り、なぜか隠れてしまう。そして、そのあと会社では、女と遊んでる暇があったらもっと勉強できるだろ、みたいなつっかかり方をする。
裕文はPC教室の帰り、話しやすい立花になんとなく相談する。人が人に冷たくするのって、どうしてなのかなあ?・・・「それは、2パターンあると思うんですよ、とことん嫌いか、あるいはとことん好きか。」「そうか、どうでもいい相手ならスルーだよね。」「佐々木さん、『嫉妬』って、漢字で書けますか?」(出た!これ、前の「愛の言霊」でも、立花が大谷に訊いてたわ。(⌒∇⌒))
「嫉妬って、どうして女偏なんでしょうね?男だって嫉妬するのに。」と立花。
そのあと立花に入ったメール。ちなみに立花も裕文もガラケー。慎司はスマホ。
ありゃま、大谷の存在感、しっかりあるわ。(;^ω^)こんな風に小ネタけっこうあったのよね。
会社で思い切って裕文は慎司に訊く。「人に冷たくするのって、その人をとことん嫌いかあるいは好きかのどっちかだって聞いたんです。田村さんはどっちですか」「2つじゃ選択肢が少ないな。『どうしたらいいかわからない』てのかな」。
会社のそばまで来たからと、佐和子が会社玄関で待っていた。そこに帰りがかった慎司。「え!?なんで?」ちょうどエレベーターがついて開いたドアから裕文。「??」
3人でバーに行くが、カウンターで裕文をはさんで、昔付き合っていたという二人が会話をするもんだから、居心地が悪くなった裕文は、さっさと帰ってくるが、「しまった、二人を置いてきちゃったということは・・・」あれ、気をきかせたわけではなかったのね、やっぱり。(-_-;)
そこに裕文の携帯が鳴る。
システムトラブルで呼び出された裕文がたった一人で深夜の会社で煮詰まっているが、(ひどいわね、なんて部署なの?怒)電話で立花に励まされて、ひとつひとつバグを取り除こうと頑張っているところに慎司が駆けつけてきた。お前は帰れ、と言われて、僕だってやります、と二人で朝までかかってトラブルを解決する。そのあと「俺はかけひきするとかそんなことできないから」と、裕文にキスしそうになった慎司だが、途中でやめて去ってしまう。その後、慎司が会社に来なくなった。本社勤務の慎司はプロジェクトが終了したらもう来ないし、そのタイミングで福岡転勤が決まっていたのだという。また立花に相談する裕文。「好きな人と離れてどうしようかと悩むくらいなら、俺だったらついていく方法を模索しますよ」、と立花。うん、立花らしいかも。(o^―^o)学生はいいなあ、社会人だと難しいんだよ。でもついていく方法を想像するくらいはしますよ。世界の果てまでもね。・・・そうか、サブタイトルの「世界の果てまで」ってそういう意味?だけど原作の副題のほうはどうにもピンとこなかったけど。
ヤスカ君の歯ならびは変わってきているみたい。この作品は、「愛の言霊」の3年後に世に出たんだけど。(撮影はいつかは知らない)
さて、はしょらねば。
佐和子と会った慎司は、お互い無理してつきあってたよな、と話す。どっちも演技っぽかった。
演技は終わりだ、俺は降りるよ。(もしかして慎司、男性が好きなことに薄々気づいてた?)佐和子は、本当はずっと裕文が好きだったのに、母から「佐和子はお姉ちゃんなんだから裕文君の面倒をみてあげて」と言われていたために、ずっと姉の役を演じていたと告白。マトリョーシカの一番小さい人形に願いをこめてほかのマトリョーシカに包み込むと願いが叶う、という話を18年前に裕文にして、何を叶えたいか訊いたら、まだきめられない、と幼い裕文。だから彼にその人形を預けたきりだったが、もう戻したいと。それでいきなり慎司は佐和子をひっぱって裕文のアパートへ。朝まで3人で探し回った結果、やっとそれはみつかった。それに願いをこめてから、佐和子に返した裕文。裕文にリクエストした、子供のころからの「了解」の敬礼ポーズを思い出に、佐和子はひとり帰っていく。
残った慎司に、裕文は、「この間は思わせぶりなことして」と怒る。「ちゃんと責任取ってくださいよ」と、さっと慎司にキス。それにスイッチが入ったように、慎司はぐいっと裕文を抱き寄せて、はいあとは、ラブシーンでした。どうも同じ監督なのに、前作よりも絡んでたんですけど。前回は事務所の意向で抑えたとか?(;´Д`A まあ、それはどうでもいいんですけど。
そして、裕文と慎司は遠距離恋愛することになった。桜の咲く中、二人で記念撮影をして、裕文のハンカチを結んだスーツケースを二人で持って(駅まで?)歩いていく。そのハンカチを奪うとき、「お前のものは俺のもの、俺のものは俺のもの」と、どこかで聞いたセリフを言う慎司。
はい、ありましたね~それ、前作に。なかなかでしたよ、脚本の金杉弘子さん(タクミくんシリーズ)と前作でも監督だった金田敬さん。プロデューサーはおなじみ三木和史さん。
この河合龍之介さん(主題歌も歌っていた)、前作と同じ時期2007年に、斎藤工さんとのBL作品「いつかの君へ」に出ていた。そのときの写真がこれ。え、これで3年前?リリースが、ということで、撮影はもっと前?
ということで、そのうち「いつかの君へ」も書きますか。