浜尾京介くんと渡辺大輔くんがダブル主演した映画。
しばらく前に、GEOから借りてみていた。また、なにも書かないでいるうちに忘れてしまうので、感想?レポート?を書いてみる。
数年前(2013暮れ公開)に、よく行く(とはいっても上映館の選択肢がほとんどない街に住んでいるが)映画館でこの映画が上映されていたように思う。でもほかにも映画の選択肢ならあったし、この作品についてはよくわからないから、たまたま行った時間にこれしか(失礼!^^;)なければ見ていたかな、というくらいの興味だった。
でも今は違いますよ、タクミくんシリーズを見て、この主演コンビのファンになったわけだから、GEOで検索したら出てきた!(歓喜)ので、レンタルしたのですよ。
ストーリーは、特にどうってことはなかった。前に、戸田恵梨香さん主演、いまプロミス・シンデレラで旅館の副社長を演じている岩田剛典くん共演の「崖っぷちホテル」を好きで見ていたのだけど、あんな感じのホテル再建物語。私は(傾いた)会社や店を盛り上げるお話・・・といっていいのかわからないが、「陸王」や「下町ロケット」や「問題のあるレストラン」などが好きだ。
とある高原にある、おしゃれなシャレー風のやや高級なリゾートプチホテルで、アットホームなおもてなしをアピールポイントにしていた〇〇ホテル。(名前忘れた~(-_-;))
主人公(?)浜尾京介君の演じる相沢歩は、幼くして両親をなくし、大好きなおじいちゃん相沢健三郎(河原崎健三さん)がこのホテルでお客様のお世話をするホテルマン(コンシェルジュ)だったから、いつもホテルの中で紙飛行機を飛ばしたりして遊ばせてもらっていた。仕事の手が空くとおじいちゃんは、庭のテーブルで、幼い歩にもきちんとした食器を使って、自慢の特製ブレンドティーを出してくれた。このホテルでは、お客様がご所望のときにはちゃんと淹れたお茶をお出しして好評だった。おじいちゃんはホテルマンの鑑みたいな人で信望が厚く、歩にもお客様を自分の家族と思って大切にしなさい、みたいな心得をいつも語っていた。
だから歩も将来自分も立派なホテルマンになろうと思っていたのだが、高校に入る前、おじいちゃんはロンドンの系列ホテルに、是非にと請われて研修の講師として出かけた。しかし、帰国直前になって、事故で帰らぬ人となってしまった。それでショックを受けた歩は高校に入るも、不登校→一人のアパートにひきこもり、という暮らしを長年にわたって続けてきた。でもいい加減になんとかしなさいと、ホテルに一手に花を納入して生けている花屋の望月杏奈さん(馬渕英俚可さん)の強いプッシュで、ホテルの清掃員兼客室係として働いている。
とても口数が少なく、あまりにこりともしないが、仕事ぶりは丁寧だ。一緒に働いている板倉さんは諏訪太朗さん。彼は家族もなくどこからか流れてきた身で歳も若くないので、いつクビになるかとびくびくしている。歩が彼の素性など気にせず(タクミと一緒で周囲に無関心なのかもね(;^ω^))一緒に働いているので感謝している。
歩は仕事が終わってから調理場に時々行って、宮川料理長(小倉一郎さん)に許しを得て、並んでいる紅茶の缶からあれこれ選んでブレンドのテストをしている。おじいちゃんの味を再現したいのだが、なかなか記憶に残るのと同じ味のものにならない。なぜそうしているのかそうしたいのか、自分にもよくわかっていないみたいだが。料理長も花屋さんも、昔からおじいちゃんと歩を見てきたので、歩のことが心配なのだ。いっぽう歩は幼いころからホテルに出入りしていたので、厨房の勝手だってわかっているくらいこのホテルを把握している。もっとその力を発揮してほしいと料理長は思うが、歩は黙々と自分の仕事をこなすと家に帰って飛行機のペーパークラフトなど作って一人で過ごしている。この作品、キャストは、お客様役の人は別として少なく、若者が数人とあとはベテラン役者さんたちがしっかりと脇を固めているせいか、地味だけど重厚感がある。
このホテル、どうも往時の賑わいと高評価を受けていたころの面影はなくなっているようだ。さて、そこにある日一人のお客様が泊まりにやってきた。これがギイを演じていた渡辺大輔くんなのだ。このお客様はなんだか普通のお客様とは違う雰囲気。鋭く室内や館内を見回し、客室ではテーブルの上に置いてある紅茶や緑茶のティーバッグをとって眺めている。翌朝彼は、スーツ姿でホテルのマネージャー沢城柳也のネームプレートをつけて現れた。実はホテル本部から派遣された敏腕社員で、このホテルのテコ入れをしに来たのだという。そして次々に厳しく手を打っていく。あたふたと言われた通りやりかたを直していく社員たちは反発を感じるが、彼の言うことは筋が通っているので、仕事に対し熱が変わってくる。ただ歩は今まで通り
淡々と仕事をこなしている。
うーん、大人になったね、浜尾君。渡辺君にも、高校生をやっていた((^^ゞ)ときに一応あったあどけなさは、もうない。一人前のデキル社会人だ。そして、浜尾君はまた生い立ちのさびしい子の役なんだね。凄く細いからかなあ・・・。(;´Д`)
お客様とのいくつものエピソードでの山は二つある。(全部は書けないし・・・)
一つは、大事なダイヤのピアスをなくしたとお客様が焦ってフロントにきたとき。従業員みんなで探し回るが、見つからない。絶対このホテルにあるというお客様にみな青くなるが、そこにひょっこり歩が物置から戻ってくる。清掃担当だから歩に訊けばいいのにね。歩は物置からティッシュに大事にくるんだ包みを持ってきた。その中には件のピアスが。それは、たとえゴミ箱の中のものであろうとなんだろうと、お客様がお部屋に残したものは、最低2週間?(正確には忘れてしまった)はとっておくようにというマネージャーの言いつけを歩は忠実に守っていたのだった。このことで、歩を多少下に見ていたほかのホテルスタッフも考えを変える。
マネージャーは、よくスタッフを見ている。歩が厨房でブレンドの実験をしているときにもやってくる。何をしているのか問われても、歩はちゃんと説明できない。もどかしいなあ。
ていうか、私の記憶ももどかしい。マネージャーは実はおじいちゃんがロンドンで研修を担当していた時に可愛がってもらった教え子だった。彼(渡辺君)は、おじいちゃんが疲労で調子が悪そうだったのに、どうしてもっと気を配ってあげられなかったのだろう、おじいちゃんは亡くなり、おかげで歩をひとりぼっちにさせてしまった、と悔やんでいるのだ。そのことを、彼はおじいちゃんのと同じ味のブレンドティーをつくって歩にふるまいながら告白して謝ったのだった。
その辺のことがどういう順番で語られたのか、今一つどころか今二つくらいは曖昧になっている。
二つ目の山。長年来てくださっている年配のお客様から、(このホテルにしては低予算だが)ちゃんとしたお誕生日(?)祝いのディナーの依頼が入る。料理長は頭をひねって献立をつくり、下ごしらえをして、当日出勤してくる途中に胃潰瘍で倒れ、病院にいってそのまま入院してしまった。料理長行方不明、どうしようと思っていたら、こんなことに。ほかに料理人は見当たらないんだなあ、このホテル。いくらプチホテルっていったって、ありえないなあと思うのだが。ほかのレストランをご紹介することもできず、しかたなく、仕込んであった食材を使って、マネージャーが料理することになった。あらそんな修行もしていたの?スーツからコックコートに着替えて厨房に立つギイ、じゃなかったマネージャー。ちゃんとセルクルで型を抜いたオードブルなど作っている。
この数日、何がしかの問題があって、歩は仕事を休んでいた。それが、マネージャーからの「おじいちゃんを助けられなかった」という告白がショックだったからなんだっけ?しかし、マネージャー一人だけではとても手が足りない。そこで板倉さんが歩に電話する。杏奈さんの電話には出ない歩だが板倉さんの電話に出ると、大変な状況だからなんとかマネージャーを助けてくれないかと頼まれた。はっとして家を飛び出す歩。お客様は家族なんだから、家族をがっかりさせ悲しませるようなことはできない。
厨房に駆けつけると、「俺、ガルニエと盛り付けやります」といっててきぱきとお皿に付け合わせの野菜をのせる歩。料理長と話をしていたからメニューについても熟知している。「ソースもやりますから、マネージャーは肉を焼いてください。」(実際浜尾君は料理ができるらしい。)
時間になんとか間に合った料理と、スタッフの気持ちを込めたおもてなしで、お客様はとても満足されてお帰りになった。ここのおもてなしは昔からずっといつも素晴らしいと。
杏奈さんは歩に生前おじいちゃんからもらった手紙を見せた。中には、日本からきている青年を教えているがとても将来楽しみだと書かれてあった。(はず)(^^;)
歩はもっとすっきりとしておじいちゃんの教え通りにホテルで働くことができそうだ。
滅多に笑わない歩のこの笑顔。可愛い。タクミを演じていた時と同じだ。(o^―^o)
もっと大人っぽいけど。こんなにはっきりとしたえくぼあったっけ?
この作品、脚本が金杉弘子さんで監督が横井健司さん、(おまけにキャストにテニミュ6代目手塚国光を演じた和田琢磨くん←そのへんは私は詳しくないが)、そして製作に三木和史さん小松賢志さん、販売ポニーキャニオンと、タクミ君シリーズと同じ人たちにより作られている。なんだかこの主演の二人へのはなむけみたいな感じがするのは気のせいだろうか?単に”大まお”人気にあやかっただけだろうか?2014年に浜尾君は芸能界を辞めたし。
今もGEOだけでなく、各配信サービスなどでも見られるらしい。私のこころもとないレビューでは何なので、ご覧になってはいかが?
エンドロール。名前が並んでいるのがいいよね。