むかし小説で読んだことがあり、数年前映画化されるときいて「えっ?」と思ったのだったが、(つまり、どういう風に料理するのかなと思って・・・(^^;))松坂桃李君の主演で劇場公開された。気にはなったが、結局公開当時劇場では見なかった。
最近になって「ポルノグラファー」を見て映像作品も原作も気にいったが、主要キャラクターである春彦役の猪塚健太君の過去出演作品として挙げられていたので、連休中に見てみようとGEOでレンタルした。
今も本棚に文庫の「娼年」はあるが、アズマってどんな人物だっけともう一度紐解いてみる時間と力(リキ)はなかった。なので、原作と映画でアズマのキャラが違うのか同じなのか確認してない。
でも、DVDを見始めて気が付いたが、デジャヴュを何度も感じたので、きっとWOWOWあたりで見ていたのだろう。それにしてもこの映画って、これでもかというほど松坂君のお尻を見せられる映画だ。それも、こんなに撮っていいの?ていうかこんなに動いていいの?ていうか、こんなにこれに尺つかっていいの?ていうか・・・うーん、・・・こんな感じなのね、当事者以外が外から見ると。松坂君も女優さんたちも、よくやったわ。感心するわ。これを劇場で見てたらいたたまれなかったかもしれない。家でみてるから、独り言で突っ込みいれたり、声を出して笑ったりできるけど。(西岡徳馬さんの出てるエピソードで(;'∀'))
で、肝心の猪塚君は、アズマという秘密クラブでは上級クラスの娼夫なんだけど、これがなんていうか気の毒な子で・・・・。痩せて傷だらけの体はセクシーだけど痛々しい。とても彼の体は写真撮る気になれなかった。傷は特殊メイクだろうけど、どれだけ頑張って体づくりしたのかな。彼のお客は歪んだセレブということだったが、女性なのかな?彼が望んだとしても、わざとケガさせるなんて私には無理無理。
だから彼の顔のアップばかりになっちゃうけど、とても美しくて表情も愁いを含んでいるのに恨みのようなものがなくて、むしろ諦観と受容によって包容力のようなものまで感じさせて、本当に素敵。久住春彦のようなほかほかしてまっすぐなキャラとは全く違う。猪塚君、凄いわ。(今テレ東でなんだかチャラい人の役やってるみたいだけどね。コメディはいいよね。)
女性の、それも中高年女性の秘めた欲望を、節度と共感をもって叶えます、という秘密クラブの考えはわかるし、「もしかしてお願いできますか~?」な気にもなっちゃうけど、((^^;))、やっぱりオーナーが自分の娘を試験官に使うところとか、無理があるなあと思う。そのへんの批判はあえてこれ以上書かずに措いておいて。
松坂君、猪塚君はじめ、出演した役者さんの根性は凄まじかった。
まだ見てない読んでない人で興味をもたれたら、とりあえず本のほうを読んでから見るのがお薦めです。
この作品は、ポルノではないので。線引きはいつも難しいけど。
**これは主観で、ひとつ、愛し合ってる人たちの情事のときはこれがあるのではないか、ということがあって。それが、丸木戸マキさんの「ポルノグラファー」の原作漫画には描かれてて、なんとなく勝手に納得したことがあった。もちろんそれが何なのかこんな場所で詳しくは書けないけど、娼年の中に出てくる情事にはこれが欠落していた。それにもなんとなく納得した。・・・まあご想像ください、もしくはお探しください。・・・って、じゃあ書くなよ、だよね。つまり、終わったときにね。以上。