まえと同様直したところは青字です
最近、ポルノグラファーをみた人へとFODでオススメされた作品。ほかのところ、例えばアマゾンプライムなどでもお勧めされ、あまりきわどくもなさそうなので見てみた。
なんだか私、このブログでBLドラマ評論家みたいになってきて、ちょっと不本意だけど・・・。
去年劇場公開もされたみたいで、それは知らなかったし、やっぱりこういうのは各県には来ないのよ。(-_-;)
物語の重要な登場人物は、別々の高校に通う同じく17歳の伊東晃と西夕希。生真面目な晃と、無邪気で想像力の豊かな夕希は、学校帰りにそれぞれ別々に、道路の路側帯に引かれた白線の上を外れないようにたどる一人遊びをしていた。晃はその線(細い1本の橋)の下には、鋭くとがった氷の剣がびっしり上向きに並んでいる谷を通っている設定、夕希は海の上を渡っていて、まわりには人食いザメが群れて狙っている設定。(^^;)
ある日その線の上でばったり出会った二人は、どうやってお互いを落とさずに向こうへ行くか考え、「抱返り」方式、すなわちお互いの足の間に足を入れ、両手をあわせてダンスのターンのようにくるっと回って向こうに行く方法をとった。それが面白くて、毎日のように帰りに白線上で会っているうちに、晃は夕希が好きになっていることに気づいた。
そんな晃に学年一の
美少女が告白するが、晃は交際を断る。仲間からは凄く驚かれる。
(原作にはその設定なし)
そしてある日、晃はついに夕希に不意打ちキスをしてしまう。自分でも驚いて逃げ出す晃。そして恥ずかしいのと夕希の反応が怖いのとでずっと線歩きをやめていたが、夕希は晃を毎日線の上で待ち続けていた。ある日、やっと再開できた晃に夕希は問う。「問題は、会いたいか会いたくないか、だ」「俺は問題ない」。晃は「俺も問題ない」「でも、これからは、二人横に並んで歩きたい」。注)「問題ない」は原作漫画のセリフ。実写では、夕希「俺は会いたい」晃「俺も会いたい」になってます。
それから二人は地元の大学に入学し、・・・・あ、書き忘れた。原作漫画では、舞台は東京だけど、このドラマは全部宮城ロケ。主な舞台は仙台。仙台在住伊坂幸太郎の映画化作品が仙台を舞台としているように、ほどよく都会でしかも緑も多く、詩情あるいいロケーションで撮影された。二人が歩く並木のなかの雪の遊歩道、ああ定禅寺通りだよねーなんて思いながら親しみを持って見た・・・・大学生から社会人となって、二人で暮らし始める。
でも波乱がおきるのは、お決まりのあのことだ。二人でこのまま暮らしても、子供もできない「不毛な関係」なんだと。そして晃のほうから一方的に別れを切り出す。戸惑う夕希。
実は、晃は、あるとき自分が夕希を愛しすぎていることに気づき、(そのシーンがとっても美しくて必見)いつか失うのではないかという不安から、自分から離れることにしたのだ。2回目の「逃げ」だった。
その後、晃は、仕事で再会していた高校の時告白してくれた女性に再度告白され結婚するのだが、やはり夕希のことが忘れられず、帰宅拒否症候群になって、結局彼女に訳を話して離婚する。ちょっとそれは、夕希にとっても彼女にとってもどうなのよ、と腹立たしいが。
原作では晃と夕希どちらの家族のことも出てこないが、ドラマでは夕希の母と晃の家族が出てくる。夕希は母に自分が晃を好きなことを打ち明けて理解してもらっていたが、晃の家では奔放な姉の国際結婚のことでひと悶着おきる。その場で初めて感情を爆発させた晃は、自分が夕希を忘れられずに離婚したことを宣言して姉を応援するのだ。世間体至上主義の母に対し、ずっと沈黙を守ってきた父は、初めて断固として晃に言う。「お前は、胸を張って生きろ!」
ネタバレするし長くなるので詳しくは書かないが、やっとのことで数年かかって奇跡のように巡り逢えた二人は、今度こそ仲良く離れずに二人で生きていく。ドラマでは二人が40歳のところまでしか書かれていない。しかし私が原作を読んでみようとkindleでDLして読んだら、二人は、晃が69歳で先立つまで(三度目のおいてきぼりだから慣れてると夕希は言う)仲良くくらし、夕希が82歳で逝くと、晃が天国に続く白線の上に座り込んで夕希を待っている。かつて夕希がそうしていたように。もう老いた肉体を離れている二人は、出会った17歳のころのように駆け寄って抱きしめあうのだ。そこを見て泣いてしまう私。
(´;ω;`)ウッ… 劇場公開ディレクターズカット版では、82歳まで描いているらしい。見たい!
ブルーレイ・DVDはディレクターズカットなんだろうね。
二人は結婚できないかわりに、夕希が晃の養子になって、伊東ファミリーになっている。そうしないと病院に付き添っていって詳しい病状もききづらいし。でも二人の指には指輪が光っている。晃が亡くなってからは、夕希が二つはめている。
チェリまほ原作でも黒沢と安達は指輪をはめるみたいだし、ポルノグラファーでも、木島の姪っ子からもらったおもちゃの指輪二つを、木島と春彦が贈りあって、「いつかちゃんとしたの買いに行こう」「必ず行きましょうね」と言っている。(´;ω;`)
私は指輪はまずしない。マニキュアもたまーにしかつけない。コロナ前からよく手を洗う仕事で、指輪と皮膚の間には菌が増殖しやすいからね。同僚にもしていない人が多い。まあそれはおいといて。やはり指輪って、愛の証に、つけたいもんなんだろうね。
「Life 線上の僕ら」原作は常倉三矢(とこくら みや)先生。
ドラマ主演は、晃に白洲迅くん、夕希に 楽駆(らいく)君。
白洲君はこれまでも色々なドラマや映画に出ていて、今後も「リコカツ」とか「私の夫は冷凍庫に眠っている」とかに出演するそうだ。なら「BLに出たらどうのこうの」は、もうないんじゃない?彼はちょっと昔風のイケメンで、その点町田君に似ているところもある。表情によって、町田君や風間俊介君に似て見えることがあった。
楽駆くんも、サッカー選手だったらしく、しなやかな夕希の雰囲気に合っていた。白洲くんは大人になって変わっていくほうの伊東を演じるから、自分は時がたっても変わらないようにと、ずっとピュアな夕希を見せてくれた。彼も最近慎吾ちゃんの「アノニマス」に出てたらしい。
ふたり、何度も自然なキスを交わしていた。うまかった(きれいでさりげなかった)ので、初めの予定よりどんどん増やされたらしい。(^^;)ベッドシーンはなかった。(o^―^o)むしろOK。
でも、その線超えたら感電死、の件はなかなかよかったわよ。ふたりとも、BLというより普通の恋愛ドラマという感覚で出演したらしい。ほかのBL作品に出た人たちもそう言っていた。そうよね。
ディレクターズカット見たいなあ。何かでやらないかな。
あの・・・そういえば私の元彼、うんと昔だけど・・・仙台出身で晃だった・・・。(-"-;A ...アセアセ