感染症対策マニュアル | 介護付有料老人ホーム としおの里 (群馬県太田市)介護付ホーム

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感染症対策マニュアル

 

 

 

 

 

 

 

 

介護付有料老人ホーム俊男の里

(R6.1.24最新)

 

 

1   趣旨

 

本マニュアルは、俊男の里における感染症(主にインフルエンザ及びノロウィルス、新型コロナウィルス)の予防の行動計画、発生後の対応策、その他必要な事項について規定する。なお、マニュアルに基づいて対応を実施する際は、利用者及び家族の意思を尊重し、強制的なものとならないように十分に配慮しなければならない。

 

2   感染症対策チーム

 

感染症対策チームの活動期間は毎年9月1日より翌年4月30日までとし、メンバーは下記の通りに選出する。また、管理者を除く委員の任期は単年度制とする。

 

・介護支援専門員               1名  ・看護職員                  1名

・介護職員             1名  ・生活相談員      1名

 

3   行動計画

通年対応

・面会者、外から来た人への掲示物の掲示、消毒液を玄関に設置する。

・来客者へマスク着用、手指消毒に協力してもらう。

・利用者へ食事前の手指消毒をお願いする。

・加湿器の稼動(ホール、各居室)。※11月~3月

・手すり、ドアノブ、ベッド柵、車イス肘かけ、テーブル、イスの肘かけ、水道の蛇口の消毒。

・スタッフの手洗い、うがい、マスク着用を徹底する。

・面会は原則として施設が指定する場所で行っていただく。

・職員の家族が感染している場合も施設へ連絡し指示を仰ぐ。

・職員で発熱などの自覚症状がある場合は早期に受診し検査を受ける。

 ※新型コロナ疑いについては施設にて自主的に抗原検査を行う。

 

【消毒液の作り方】

 次亜塩素酸ナトリウムはハイターで代用する

・通常の消毒

  500mlのペットボトルにペットボトルキャップ1杯のハイターを入れる(0.02%)

・便、嘔吐物の消毒

  500mlのペットボトルにペットボトルキャップ2杯のハイターを入れる(0.1%)

4   発生後の対応策

・インフルエンザ

・38℃以上の熱発者が出た場合は、疑いありとして即座に対応する。

・可能な限り早期に提携医へ連絡して指示を仰ぐ。

・重篤化のリスクがある場合は入院対応を依頼する。

・原則として面会は中止する。

・感染者のケアは、その日の出勤者の中から1名決めて対応する。

・感染者対応はガウン、手袋、マスク、フェイスシールドを着用する。

・原則として食事や排泄は居室内での対応とする。

・集団レクリエーションは中止する。

・感染者と非感染者で体温計を分けて使う。

・感染状況に応じて入浴業務を中止し、利用者には居室内で過ごしていただく。

・感染初日よりゾーニングを行い、清浄と非清浄の区域を明確に分ける。

 

・ノロウィルス

・感染者は隔離し居室対応し、面会は原則禁止する。

・可能な限り早期に提携医へ連絡して指示を仰ぐ。

・重篤化のリスクがある場合は入院対応を依頼する。

・感染者のケアは、その日の出勤者の中から1名決めて対応する。

・感染者対応はガウン、手袋、マスク、フェイスシールド、使い捨てスリッパを着用する。

・食器は使い捨ての物を使用する(厨房にて手配)。

・居室トイレを使用し、使用後は便座、手すり、床を消毒する。

・感染者の居室の消毒(ベッド柵、テーブル、車イスの肘かけ等)

・居室内の消毒液はその日の担当者が朝の時点で交換する。

 

※ノロウィルス汚物処理について

・感染者のゴミは居室内で消毒スプレーをしてゴミ袋を2重にしてから持ち出して処分する。

・嘔吐物、排泄物は飛び散らないようにして2枚重ねたビニール袋に入れて消毒液をスプレーして密閉して処分する。

・フローリングに付着した汚物は雑巾で拭き取り、消毒液をスプレーする。

・カーペットに付着した汚物は消毒液をスプレーして10分間おいた後に水拭きする。

・汚染衣類は0.02%消毒液(2ℓペットボトルにハイターキャップ2杯)に30分間漬けた後 に洗濯する。

・汚れのひどい衣類、下着、タオルなどは家族に確認してから処分する。

・洗濯機、漬け置きバケツはその都度、消毒液をスプレーする。

・新型コロナウィルス

・感染者は隔離し居室対応とする。

・可能な限り早期に提携医へ連絡して指示を仰ぐ。

・重篤化のリスクがある場合は入院対応を依頼する。

・感染者のケアは、その日の出勤者の中から1名決めて対応する。

・感染者対応はガウン、手袋、マスク、フェイスシールドを着用する。

・食器は使い捨ての物を使用する(厨房にて手配)。

・感染者の居室の消毒(ベッド柵、テーブル、車イスの肘かけ等)

・感染拡大に応じて陰性者も陽性者と見做して個人防護具を着用して対応にあたる。

・感染初日よりゾーニングを行い、清浄と非清浄の区域を明確に分ける。

・陽性者の対応をした職員は無症状であっても次回勤務の前に抗原検査を実施する。

※5類移行後は保健所の指示による対応はなくなり対応は自施設で決定する。

 

※感染症発生時のゴミ処理について

・原則として各感染症とも陽性者から出たゴミ類は陽性者の室内で処理して共用のスペースへは出さないように徹底する。

・汚れたリネンはすべて袋で2重にしてアルコール、ノロウィルスの場合は次亜塩素酸ナトリウムを噴霧してから袋の表面に発生した感染症の名称を記載してから出す。

・個人防護具と陽性者のオムツは医療用感染性廃棄物のダンボールへまとめて入れ、ダンボールの表面に発生した感染症の名称を記載してから出す。

・一般ゴミはすべて袋で2重にしてアルコール、ノロウィルスの場合は次亜塩素酸ナトリウムを噴霧してから袋の表面に発生した感染症の名称を記載してから出す。ただし、新型コロナウィルスの場合は封をしてから72時間の条件があるので仮保管をしておく。

 

5    物品について

・保管場所

ノロウィルス 1階2階倉庫

    その他 本社2階倉庫および健康管理室

 

・物品リスト

ゴミ袋、マスク、ガウン、フェイスシールド

使い捨てスリッパ、新聞紙、バケツ

ハイター、スプレー、ペットボトル(500mℓ、2ℓ)

    抗原検査キット

 

6   感染の特徴

・インフルエンザウィルス

・  病原体:インフルエンザウィルス

・  主な感染経路:飛沫感染・接触感染・時には空気感染

(ア) 飛沫感染の場合1~1.5メートルでウイルス感染が起こる。

・  国内の流行期:例年11月上旬頃から、1月末~2月上旬にピーク4月上旬頃までに終息する。

・ 地域での流行状況についての情報を確認することが重要。

※例年通りに起こるとは限らないので、注意が必要。

・ 潜伏期間:通常1日~3日

・ 感染期間:発症直前から、発症後3日程度までが感染力が特に強いとされている。

※基本はDrの指示が優先だが、発症後5日は経過している事、解熱後2日は経過している事が隔離解除の目安として考える。

・ 典型的な症状:急激な発熱で発症、38~39℃あるいはそれ以上に達する。

(ア) 頭痛・腰痛・筋肉痛・関節痛・全身倦怠感などの全身症状が強い。

(イ) 咽頭痛・咳などの呼吸器症状。

 

 

 

 

 

 

・ノロウィルス

・  病原体:ノロウィルス

・  特徴:感染力が強く免疫ができない(下痢止めを飲んだ場合長引くことがあるので注意)

・  主な感染経路:接触・経口

・  国内の流行期:例年11月~2月

・  地域での流行状況についての情報を確認することが重要。

※  例年通りに起こるとは限らないので、注意が必要。

・  潜伏期間:1日~2日

・  感染期間:通常3日以内には軽快してゆくが回復後も便中にウイルスが排泄されるので1週間程度注意が必要。

・  典型的な症状:嘔吐・下痢・腹痛

※  基本はDrの指示が優先。

 

 

 

・新型コロナウィルス(COVID-19)感染症

 

・病原体:新型コロナウィルス

・主な感染経路:飛沫感染・接触感染・空気感染の可能性あり

        飛沫感染の場合は1m~1.5mで感染が成立する

        接触感染の場合は表面上に72時間ウィルスが生存する

・国内の流行期:不明

・潜伏期間:1日~12.5日(通常5日~6日)

・感染期間:不明 感染した場合14日間の健康観察が必要

・典型的な症状:発熱・咳・痰・息苦しさ・胸痛・強い倦怠感・

吐き気・嘔吐・強い頭痛・味覚、嗅覚障害など

※令和5年5月8日以降は5類へ移行

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

参考資料

・メチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)

・  病原体:メチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)

・  特徴:メチシリンをはじめ多くのβ-ラクタム抗菌薬に耐性を持った多剤耐性菌である。

・  主な感染経路:接触感染(床、リネン、体温計などに長期間生存する)

※   痰、膿、皮膚、便などに排出される。

・  国内の流行期:通年

・  健康な人の皮膚や鼻腔にも常在する菌、抵抗力のある人は感染症を発症しない。

※   抵抗力のない人や基礎疾患を持つ人は肺炎や皮膚の炎症など感染症を引き起こすリスクが高い。

・  感染期間:抗生物質が効かないため、感染者の抵抗力のみが治療の手段となる。

・  典型的な症状:髄膜炎、肺炎、腹膜炎、腸炎、敗血症(重症化した場合)

※  健康な人が保菌した場合、数日で菌を排除します。高齢者の場合は、保菌した状態が長引くことがあります。その場合も感染を引き起こさなければ支障はありません。

 

 

MRSAの予防として

・神経質になるほどの菌ではなく、スタンダードプリコーションが予防の基本となる。

・イソジン、エタノールでの消毒が有効である。

・体温計は使用前後に必ずアルコール消毒を行う。

・MRSA保菌者のマスク着用、スタッフもマスク着用する。

・飛び散る可能性のある痰、排泄物はビニール袋に入れて処理する。

・手が触れるベッド柵、手すり、車イス、テーブル、イスはアルコールで拭く(1日2回程度)。

 

7    附則

・本マニュアルは令和6年1月23日より施行する。