福祉の知識 悪用か  | 介護付有料老人ホーム としおの里 (群馬県太田市)介護付ホーム

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『 福祉の知識 悪用か 介護費不正受給 』
 
 ■元道職員ら2人逮捕 ■ともに容疑否認
 元道職員が身体障害者を装って介護費用を不正に受け取っていたとされる詐欺事件。逮捕された札幌市手稲区の小杉田光雄容疑者(75)は、道職員時代に福祉業務に携わり、退職後は介護施設を設立していた。共犯として逮捕された同区の元介護福祉士佐藤美佐子容疑者(57)はその施設の管理者兼ヘルパーで、道警は、2人がこうした専門知識を障害認定の際などに悪用していたとみて調べている。
 道警の調べに対し、小杉田容疑者は「認定したのは札幌市で、私はだましてはいない」、佐藤容疑者も「詐欺をしたわけではない」と容疑を否認しているという。
 道警によると、小杉田容疑者は実際は歩いたり車を運転したりできるのに、「ほぼ寝たきり」として札幌市から要介護4の介護認定を受け、2006年11月~07年10月に訪問介護費3百数十万円を市から不正受給した疑いがある。
 佐藤容疑者は、市の担当者に小杉田容疑者が「歩けない」などとうその説明をし、介護費用を請求していた疑いが持たれている。2人は当時同居しており、道警は不正に受け取った金を生活費などに充てていたとみている。
 市によると、2人は08年までの5年間に、各種手当や介護費用など計約4千万円を不正受給していたとみられ、このうち介護保険法に基づく訪問介護給付費約700万円について「不正が濃厚」として09年2月に詐欺容疑で刑事告訴していた。道警は今回、このうちの一部を立件し、余罪についても調べる。
 小杉田容疑者は1990年に道を退職後、95年に「交通事故の後遺症で歩行が困難」として身体障害者手帳1級を取得した。06年6月からは、ほぼ寝たきりだとして「要介護認定4」、同10月からは「障害者程度区分5」の認定を受けた。その一方で、03年に手稲区内に身体障害者などの介護施設「真心の会」を開業していた。
 札幌市は、小杉田容疑者が歩いているなどの情報が寄せられたため、調査を開始。08年8月、小杉田容疑者が車を運転し、買い物袋を抱えて歩く姿を確認し、介護認定などを取り消した。
 小杉田容疑者の要介護や障害を認定したことについて、札幌市手稲区の担当者は「性善説が前提で、本人の申告と医師の診断書が一致すれば信じるしかない。ヘルパーの佐藤容疑者も隣で同調していたので、虚偽申請を見抜くのは困難だった」としている。
 
 ■札幌市長「極めて悪質」
 小杉田容疑者の逮捕について、札幌市の上田文雄市長は「個人としての偽装のみならず、事業所を経営し不正を働くなど福祉制度そのものを揺るがす極めて悪質なもの。早期に事件の全容が解明され、司法による厳正な判断が下されることを期待する」とのコメントを出した。
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 ■「空腹で少しだけ運転」 小杉田容疑者逮捕前に語る
 小杉田容疑者は逮捕前、数回にわたり朝日新聞の取材に応じ、「市が自ら要介護と認定しておきながら、覆すのは不当だ」などと容疑を否定していた。
 自身の障害について、小杉田容疑者は「81年から88年にかけて3回の交通事故に遭い、立ったり歩いたりするのが困難になった」と説明。
 歩行や車の運転が市職員に目撃されたことについては、「どうしても空腹だったので、少しだけ車を運転して近くのコンビニに行ったが、基本的に運転はできない。歩行も不自由で、ヘルパーの助けがないと日常生活もままならない」などと主張した。
 佐藤容疑者は「(小杉田容疑者は)腹にコルセットを巻いて特殊な杖をつけばまったく歩けないわけではないし、結構速く歩けるが、それは障害のために速く歩かないと体のバランスが保ちにくいから。さまざまな病気も患っていて、障害者であることは間違いないのに、詐欺を疑われるのは納得がいかない」などと話していた。