我が国農業の最大の問題は、担い手の圧倒的な高齢化 | 山田としお オフィシャルブログ Powered by Ameba

我が国農業の最大の問題は、担い手の圧倒的な高齢化

 もう一つのテーマは、農業における担い手問題です。


 我が国で進む人口減少と高齢化で、外国人実習生に頼らざるを得ない状況にありますが、農業分野でも、主に農業に従事している基幹的農業従事者は175万人(平成27年)で、うち70歳以上が82万人で、全体の47%を占め、3人に1人が75歳以上であること、近年の49歳以下の若手の新規就農者は2万3,000人と、過去6年の最高ではありますが、この水準でも10年間で23万人にしかならず、一方で、高齢者のリタイアで70歳以上の約70万人は確実に減ります。このままでは、我が国の農業従事者は、10年間で50万人近くは減り、全体で100万人程度しか残らないことになります。他産業を定年後に就農してもらったとしても、100万人という従事者数は大きくは変わらないとみられます。

 だからこそ、平成24年度で年間800人(全国で307校2万7,000人の卒業生に占める就農者は800人で3%)しか就農しない農業高校の卒業生をどう増やすか、比較的就農率の高い都府県の農業大学校(全国で46校2,000人の卒業生のうち1,000人就農)をどう増やすかが大きな課題です。

 

 

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