改めて、安倍総理の「瑞穂の国の資本主義」を目指しましょう | 山田としお オフィシャルブログ Powered by Ameba

改めて、安倍総理の「瑞穂の国の資本主義」を目指しましょう

 そしてもう一つ、米国やEUは、その国の農業経営を支えるセーフティネットを作り上げているということです。すなわち、多様な経営を支える交付金や不足払い、競争条件の悪い地域への直接支払い等の仕組みです。その仕組みを支えに、米国もEUも競争力のある農業を育てているのです。日本にも経営安定対策はあります。しかし、その規模や内容は、米国やEUに比べて貧弱です。ところが、国内の認識では、日本の農業は過保護だということになっています。


 規模拡大や、生産性が高ければそれでいいのでしょうか。私は違うと思います。その国の国土や気候に適した農業がなされ、それを支える家族農業や地域の協同の取り組み、それこそが美しい日本を維持していることを、国民の皆さんに認識していただきたいのです。


 「息を飲むほど美しい田園風景、世界に誇るべき国柄」「必ず私は日本の農業を、食を守ってまいります」「私は強欲を原動力とする市場主義経済の道をとってはならないと思います。道義を重んじ、真の豊かさを知る瑞穂の国の資本主義を目指してまいります」―TPP交渉参加を決めた後の、自民党大会での安倍総理の言葉です。私は、総理のこの言葉に感動しました。安倍総理には、2年前の理念と決意に戻っていただいて、TPP交渉をリードしていただきたい。


 甘利大臣はじめ交渉関係者の努力には感謝します。ここでまとまらなければ、確かに、再び、長い苦労の交渉を続けることになります。その間、相変わらず、内外から、農業側の抵抗があったからだと農業・農協批判は続くと思います。しかし、真に自らの国のあり方を求めて、「瑞穂の国の資本主義」と「世界各国の多様な農業の共存」を目指す。それが長い目で見て、真に自立し安定した日本らしい日本を作り上げる道程だと覚悟すべきなのです。