JA改革は選挙後に「議論を深める」と公約 | 山田としお オフィシャルブログ Powered by Ameba

JA改革は選挙後に「議論を深める」と公約

【総務会での大議論を経て修正】


 総選挙が公示され、私も全国を回っています。私の場合は、農村部が中心になりますので、米価の低落を心配されている声を一番多く聞きます。また、JAの関係者も多くお集まりになるので、JA改革の行方についての意見も聞かれます。私としては、選挙後のJA改革等の議論で、応援に入った議員に理解と支援を頂きながら、一緒に取り組んでいきたいという思いがあります。


 ところで、11月25日の党の総務会において公約が議論され、JA改革の公約について大論議があり、最終的に総務会長一任となり、会長が党三役、そして総裁の同意を得て修正され、決定に至りました。


 原案は、「農協改革(中央会改革)等については、本年6月に与党で取りまとめた『農協・農業委員会等に関する改革の推進について』に基づき、着実に推進します」というものだったのですが、JA改革は中央会改革だけでない、なぜ、今、これを抜き出して公約にしなければならないのか、JAは地域で欠かせない組織である等々の議論が出たようです。結局、“(中央会改革)”は“(中央会制度など)等”と修正され、「与党が取りまとめた『農協・農業委員会等に関する改革の推進について』に基づき、“議論を深め”、着実に推進します」とされました。私は、“議論を深め”が追加されたことの意味は大きいと思います。一方的に、中央会改革にだけ焦点を当てるのでなく、ましてや、きちんと選挙後に議論を深めるとされたからです。まさに選挙戦の中で、各候補者にきちんと理解をいただくよう働きかけるとともに、しっかりと選挙応援を行って、当選後、議論を深めてもらうことにつながるからです。


 ところで、一部の野党が、このJA改革等についてとんでもない公約を行っていることに驚きました。曰く、JA全中の抜本改革、金融事業は分離、全農の地域別株式会社化、第二・第三の農協の設立、株式会社の農地所有による農業参入等です。これらはもともと、竹中平蔵氏(パソナグループ取締役会長)が、当該の野党の前身の党のブレーンとして、政策立案に関与し、主張していたことです。竹中氏は、自民党が政権復帰した後、産業競争力会議の委員として、また、経済財政諮問会議との合同部会等を通じて、規制改革会議の意見の取りまとめに先導的な役割を行ってきており、その主張内容と全く一致しているのです。まさに、自民党も竹中氏に翻弄されているということでしょうか。しかし、自民党は、規制改革会議等の意見に対しては党内の議論で修正し、今回の公約の議論でも修正を行いました。


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