本当の狙いは何なのか | 山田としお オフィシャルブログ Powered by Ameba

本当の狙いは何なのか

 JA中央会のことだけではありません。農業委員会の委員の選ばれ方や仕事の仕方の見直し、県と全国の農業会議の廃止も提言されています。そしてこれが本質的なことなのかもしれませんが、企業が農地を所有して農業経営ができるように企業の農業参入の要件を緩和する、加えて、農地の移動を許可制でなく届出制にする、農地の転用を弾力化する等がテーマになっており、まさにこれは、企業の狙いそのものが盛り込まれているのです。


 一体これをどう扱うのか。私は、誰がどう言ったのかの確証も無いのに、「官邸の意向だ」「総理の指示だ」という形で、十分な国会議員や党内の議論もなされないまま進むことは、絶対に承服できません。


 確かに、JAについて、多くの意見があります。組合員からもあります。自分たちが組織した身近な組織ですから、いろいろ言いたいことが一杯あるのでしょう。私も多く聞いています。だけれども、「近しい組織だからこそ言いたい」、JAを批判することで「自分こそJAを大事に思っているのだぞ」と自慢するという側面もあることを承知しています。そして役職員は、それを聞いて、なんとか応えようと苦労しているのです。


 私自身も、長く組織にいましたし、今も皆さんの支援で議員になっているのですから、いろいろなご意見もいただきますし、JAは、こうあらねばならないと体で感じていることも一杯あります。だけれども、「廃止」などと言われる筋合いは絶対にないと確信しています。


 6月2日に、全国のJA組合長さんが集まった会議がありました。東日本大震災に遭われた組合長さん方からは、JA全中が支援の仕組みを作ってくれたし、原発事故の損害賠償対策もJA全中が一手に引き受けて東電と交渉してくれた。各JAや各県中央会だけではとうていできなかった、と訴えられていました。



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