引き続きの課題を残した税制対策 | 山田としお オフィシャルブログ Powered by Ameba

引き続きの課題を残した税制対策

 三つは、税制対策です。


 企業の成長戦略を推進するため、研究開発等のための法人税減税、若者へは自動車取得税や住宅ローンの減税、富裕層へは高額所得者の所得税率の引き上げや、相続税の控除額の引き下げによる増税を決定しました。


 なお、都市農業の継続に必要な農機具保管等の農業施設について、相続の対象から一定面積を控除することとされたのは一定の減税となります。しかし、この程度で、後継者が農業を継続できるかというとそうではなくて、相当の農地や資産を売却せざるをえなくなる状況は変わりません。農業継続を確実にするためには納税猶予制度の見直しや、今や絶対に必要な都市の防災空間や緑の景観を確保するための都市農地の重要性は明らかであり、これまでの転用を促すための宅地並み課税は時代遅れです。そうした基本に立ち返った都市計画法の見直しと、新たな都市農業・農地基本法等の制定が求められるのです。今回の税制対策で、これらのことを検討事項に盛り込みたかったのですが、発言のタイミングが合わず、税調幹部にも個別に働きかけましたが実現できませんでした。来年に向けて、しっかり準備します。


 また、私が発言した事項では、たばこ税は据え置きで決まりました。しかし、地球温暖化対策税の森林吸収減対策への支出は、引き続き検討事項として残されました。


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