【TPPで日米首脳会談にどう臨むのかが焦点に】 -野田新総理が誕生-1/3
野田新総理が決まりました。課題は震災復興、原発収束、円高対策等一杯控えていますが、さっそく9月末に予定される日米首脳会談でのTPP参加問題が焦点になります。
野田さんは、代表選での演説の中で慎重な言い回しに変えていましたが、文芸春秋9月号の「私の政権構想」での、産業の空洞化を阻止し、新成長戦略を展開するという言いぶりから見る限り、前原さんほどではないですが、オバマ大統領から誘われると一気にTPP参加を約束しかねない心配があります。円高問題もあって、経済界もマスコミも産業の空洞化阻止のためにはTPP参加が必須だと大々的に主唱している中で、我々はよほどしっかり理論構築し、
1. TPP問題は単に農林水産業だけの問題ではなくて、
我が国の国のあり方を変えかねない重大事であること
2. TPPは米国主導という内容からして、他の参加国の
反発もあり、その調整は難しく、まだまだ時間がかかり
特効薬にならないこと
3. むしろ円高等の為替対策や、協調した経済運営対
策等が効果的であること
4. 我が国は、問題の多いTPPという形でなく、EUや
韓国さらにはアジアの国々との経済連携協定の締結や
内容の充実をこそ進めるべきであること
等を訴え理解を得るよう進めてゆかねばなりません。
ともかく、あらゆる方面に訴え、TPP参加への動きを封じなければなりません。政治的には、民主党のTPP参加を慎重に考える会と、自民党のTPP参加即時撤回を求める会の議員グループの連携も含めた取り組みを具体化してゆかねばなりません。この秋は、またまた容易でない日々を過ごすことになりそうです。