拝啓 鳩山総理大臣殿 | 田母神俊雄オフィシャルブログ「志は高く、熱く燃える」Powered by Ameba

拝啓 鳩山総理大臣殿

皆様、明けましておめでとうございます。


昨年は、8月末の衆議院議員選挙により政権交代が行われ、民主党が政権を担うことになりました。将来への展望が開かれないままの自民党政治に愛想をつかした国民が、「一度、民主党に託してみよう」と考えたのだと思いますが、あれから約4ヶ月経過しましたが、鳩山内閣も逐次馬脚を現してきたようです。もう、それほど長持ちはしないのではないでしょうか。


鳩山総理は、「国民のための政治」と言われますが、「国民のための政治」とは一体どのようなものなのかわかりません。永住外国人に地方選挙権を付与することが日本国民のためなのでしょうか。こんなことを容認したら、日本国民の権利は侵されるだけです。



昨年12月、東京で対馬フォーラムが開かれました。対馬の人口は逐次減少しており、現在3万6千人ほどだそうですが、近年では、韓国人観光客が増加しており、対馬にある自衛隊に隣接する土地も韓国資本に買収されてしまっているそうです。


もし、永住外国人に対する地方選挙権が付与されて、3万6千人を超える多くの永住外国人が対馬に集まったら、対馬は、合法的に韓国に乗っ取られる可能性が高まるわけです。選挙によって、対馬の市長は韓国人になる可能性が高くなります。


鳩山総理は、また東シナ海が「友愛の海」だと言われます。しかし、こんなことを言ったら中国などに付け込まれるだけです。わが国が実効支配している領域を護るためには絶対に許されない発言です。


それを言うのなら、韓国に実効支配されている竹島、あるいはロシアに実効支配されている北方四島などについて友愛の島と言うべきなのです。友愛の海とか友愛の島とか言うのは、取りに行くときに言うべき言葉であって、相手に与えるために言うべきではないのです。


世界の政治家で、自らの国の国力を低下させるための発言や行動をする政治リーダーは、日本の政治家を除いてはいない、といってよいでしょう。



アメリカのオバマ大統領の核廃絶宣言も、アメリカの国力の低下を企図していることはありません。オバマ大統領の核廃絶宣言は、実はアメリカの国力の相対的増大を狙っていると考えるべきです。国際社会においては、核保有国と非核保有国の間には発言力に大きな差があるのです。ですから、世界の政治リーダーの多くは、チャンスがあれば核武装し発言力を確保したいと考えているのです。



唯一、日本の総理大臣だけがその考えがありません。



核兵器は二度と使われることがない兵器といってよいと思いますが、国際政治を動かすツールとしての効果は絶大なのです。したがって、核保有国が逐次増加してきます。これはすでに核を保有しているアメリカなどにとっては歓迎すべきことではありません。国際政治への発言力を持つ国が増えては困るのです。そこでオバマ大統領の核廃絶宣言が出てきます。


オバマ大統領はまだ40代ですが、彼は「私が生きている間には核廃絶は実現しないだろう」とも併せて言っているのです。鳩山総理は、国民の人気取りのために発言しているのだと思います。しかし、すべての国民にとっていい政治などあるわけがありません。誰かが喜び誰かが不満を漏らすのは当たり前です。


国民の不評を買おうとも、もっと勇気を持って国のあり方を語るべきだと思います。