みなさんはペットを飼っていますか?
昔から犬派、猫派なんて言われていますが、うちにはずっと犬がいました。
でも妻が猫大好きで、結婚してからはずっと猫と暮らしています。
今日は犬を飼うと、子どもの社会性が増す?という研究結果を紹介したいと思います。
麻布大学獣医学部、群馬大学、東京都医学総合研究所・社会健康医学研究センター、理化学研究所生命医科学研究センターの研究者等が、東京ティーンコホートというプロジェクトに参加する思春期児童を対象に行った調査結果で、昨年12月に発表されているものです。
https://www.azabu-u.ac.jp/topics/2025/1204_47472.html
https://www.cell.com/iscience/fulltext/S2589-0042(25)02209-6
ただ単に、犬を飼っているおうちの子どもはそうじゃないおうちの子どもよりも協調性とか社会性が高かったみたいな話なら、因果関係ではなくて、疑似相関の結果であることも十分考えられます。
犬が飼えるほど経済的にも時間的にも余裕があるおうちの子は、精神的にも安定しているのかもね、なんて理屈です。
でもこの調査結果は違います。麻布大学のホームページに掲載されたリリースには、次のように概要がまとめられています。
「イヌの飼育児童はそうでない児童と比較して、問題行動や非行行動などが低下していました。またイヌ飼育児童の口腔内細菌叢は非飼育児童と異なること、この細菌叢を無菌マウスに投与してマウスの社会性を調べたところ、他個体への関心が高まり、また仲間のマウスの苦痛に対して感受性が高まっていることが分かりました。このことから、イヌの飼育は児童の細菌叢を変化させ、その変化した細菌叢が児童の社会性を高めた可能性が示されました」
細菌叢というのは細菌の集団のことで、よく「フローラ」なんていいますよね。犬を飼っていると、子どものフローラが変わるっていうんですよ。
まず、犬を飼っているおうちの子は、問題行動や非行行動が少ないというデータがあるらしいんです。
しかも、その細菌叢をマウスに投与したら、マウスの社会性や共感性が増したっていうんです。種を超えて、動物を社会的にする細菌がいるってことですかね? 今回の研究結果からは、レンサ球菌属に属する菌種が社会性に関連する可能性が示されたらしいんです。
これまでに、犬の飼育が特に思春期の孤独感を減らし、幸福感を高めることなどはわかっていたそうです。猫ではそのような効果は確認できなかったそうです。また、犬とともに生活することで、人間の腸内細菌叢にも変化が生じることや、腸内細菌叢は脳の働きにも影響することもわかっていたそうです。
これだけなら、犬を飼うことで心身に良い影響があって、良い腸内細菌叢がつくられるという因果関係だって考えられるわけですけれど、口の中の細菌叢をマウスに投与したらマウスの性格まで変わっちゃうっていうのは驚きですよね。
その細菌なのかなんののかがもともと犬由来なのかどうかについてはわかっていないみたいなんですけど、もし犬由来の細菌が人間の行動に影響を与えているということなら、人間は犬をペットにすることによって群れを成す力を強めて、ここまで繁栄したのかもしれないなんて仮説も考えられますよね。
※2026年4月30日のFMラジオJFN系列「OH! HAPPY MORNING」でお話しした内容です。
