むかん @中野区 〜「牡蠣塩蕎麦+味玉」 | としくんの「ぶらぶラーメン日記」

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むかん
中野区(中野坂上)


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【メニュー】牡蠣塩蕎麦+味玉
【価格】950円+50

[訪問時期] 2022年5月中旬(平日) 昼
[注文方法] 券売機にて
[スープ] 鶏+魚介/清湯+山椒オイル
[味] 塩
[麺] 中細麺(160g位)
[トッピング] 鶏そぼろ、牡蠣、チャーシュー、メンマ、バラ海苔、ネギ、味玉
[卓上] 特製三味唐辛子、三億年前の塩



あの「Soupmen」の創業者が中野坂上で復活。
4席×4回転の1日16名限定、完全予約制の狭き門で、日曜日の夜9時に一週間分の予約サイトが解放される。
9時きっかりにサイトを開いたら、この週は月・木休みになっていて焦ったが、何とか希望日に予約ゲット。
予約時間の10分ほど前に到着。




重厚なドアを恐る恐る開けると、店主さんが丁寧にお出迎えしてくれる。
地中海の白壁の街並みをイメージしたという美しい店内外は、90%店主さんの手作りらしい。
食券を買い、ゆったりと仕切られたカウンター席へ。




因みにメニューは表題と「釜揚げしらす丼」のみで、「ざるらぁ蕎麦」には×印だった。



店主さんが気さくな方で、「Soupmen」のこと、新店をこの営業形態にした経緯、もちろんラーメンのことまでフランクにお話ししてくれる。
小さなバーに居るように、同時間帯の4名の間の壁などすぐに無くなる。
因みに店名の「むかん」は、ボクサー経験もある店主さんが好きな「あしたのジョー」の無冠の帝王、カーロス・リベラに由来するとか。



調理は一杯ずつ。。。2名で来店しても一杯ずつ。
目前の、魂を込めたような丁寧な作業に見とれていると、ご対麺タイムとなった。




■ スープと鶏そぼろ
スープをひと口飲んでアレ?
想定していた牡蠣は感じられず、フワッと香り高い山椒風味に続いて、鶏の旨味がジュワッと広がる。



ペーストを口に含んでも鶏と山椒。
それもそのはず、牡蠣のアヒージョを止めて鶏そぼろに変え、和風モードにリニューアルしたばかりだという。


鶏ガラを本枯れ節が支えるスープ、鶏そぼろから落ちる鶏とぶどう山椒のオイル。
ぶどう山椒は塩ダレにも仕込んで風味に立体感を出し、もちろん鶏のコクもどんどん増していく。
ニンニク混じりの洋風牡蠣なイメージとは真逆だったが、何と優雅で崇高なスープだろうか。



■ 麺
店主さんがパスタマシンで作る中細ストレート麺。
「春よ恋」に、店主さんご出身の茨城ブランド「常陸秋そば」の蕎麦粉を入れているらしい。
色合い通りかなり蕎麦寄りな食感と風味なのだが、感覚的には小麦感が蕎麦感を上回る個性的な中華麺に思える。
これが洋風スープならともかく、今日の和風スープとは何ら違和感ない。
因みに後日のTweetによれば、別の粉を使った製麺所製に変えるとか。




■ トッピング
鶏の旨味とぶどう山椒風味のそぼろ肉と、そこから落ちるオイルについては既述の通り。
但しそれではメニュー名の「牡蠣」は?ということになる訳で、それを守るのがプリッとした牡蠣の身。
甘ジョッパな醤油ダレで「漬け」にされているようで、旨味の凝縮も文句なし。
この牡蠣が落とす風味はごく僅かで、鶏そぼろやバラ海苔の比ではないが、身を頬張りながら飲むスープはハイライト級だ。



しっとり軟らかな2枚のチャーシューにはライトな燻製香が載っている。
単品では何れも上物だと思うけど、何だか丼内が風味のデパートになっているような気もする。



糸島産のメンマは筍感ハンパない逸品。
50円で増せる味玉も絶対にお値打ち品。



■ 感想など
全て国産素材で和風モードにリニューアルされた塩蕎麦に大満足。
牡蠣というより「山椒香る塩蕎麦」的なネーミングがピッタリな感じですが、個人的にはこのバージョンの斬新さや麺との相性に触れられてラッキーでした。
一時は単価を落として客数を増やす営業も考えたようですが、環境的にそれは出来ず、今の形態を選ばれたとのこと。
この一杯や店内空間、店主さんのホスピタリティに、1日16名の客に精一杯の満足を届けたいとの思いが満ち溢れているように感じ取れました。
慣れたらメニューの拡大や、テイクアウト等も考えたいそうです。

㊗️オープン㊗️
ご馳走様でした。