貝出汁 まぜそば 虎巴徠
つくば市
【メニュー】虎巴徠そば(塩)
【価格】850円
[訪問時期] 2021年10月下旬(休日) 昼
[注文方法] 口頭注文、前払い
[スープ] 貝出汁/清湯
[味] 塩
[麺] 平打ち手もみ太麺(150g位)
[トッピング] (麺)三つ葉、(別)チャーシュー、小松菜、白髪ネギ、柚子
[卓上] ブラックペッパー、一味、煮干酢
先日胃の不調で断念した、Rさんプロデュースの新店へ。
Rさんからは「是非まぜそばを」とコメを貰ったけど、残念、その数時間前にはこれを食べ終えていた。
11時半開店の10分ほど前に到着、先待ち客はいない。
暖簾の掛かった入口を覗き込んでみると、中には左右に分かれる通路があり、左手に当店、右手には「古民家居酒屋イロドリ」と分かれている。
居酒屋は営業中か?
通路に貼られたメニューや蘊蓄を見ていると、中から「いらっしゃいませ」と女性の声に招かれた。
もう開店の態勢は整えていたようだ。
入るとすぐに注文を聞かれるが、また通路に出てメニューを確認したくなるので、店内にもメニューが有った方がスムーズかな。
代金を先払い、レモン水と麦茶が置かれた給水コーナーに立ち寄ってからカウンター奥へ。
すぐに厨房から豪快な炒め音が聞こえ、何だろ?と思ううちに、トッピング皿が先提供される。
どうやら、分厚いチャーシューをパンで炙っていたようだ。
「先ずこのままスープと麺を、後からトッピングを入れてどうぞ。」アナウンスと共にご本尊が登場した。
■ スープ
熱々のスープには貝の旨味がじんわりと充満、それを昆布がナイスバランスに支えている。
詳しく書かれた蘊蓄を要約すれば、出汁、塩ダレ、油いずれもほぼ貝を使い、その貝もホンビノス、蛤、帆立、イタヤ貝と多岐にわたる。
ブワッと迫るような貝感ではないのだが、複雑な貝の旨味の塊で、なにしろ昆布とのコンビネーションが良く、物足りなさなど全く感じない。
むしろ、東京で増殖中の貝スープと異なる表現がかなり新鮮で、私は大いに気に入った。
■ 麺
菅野製という、手もみのボコピロ縮れが入る多加水太麺。
ランダム食感にやや強めなコシ、一転ムッチモチ感がかなり印象的だ。
淡麗な貝出汁スープにこのタイプを合わせる店はまだまだ少なく、Rさんが関わったとすれば神奈川のアチラを参考にしたかな等と想像しながら、食感と風味を楽しむ。
スープが確りしていないと成立しない麺チョイスですな。
■ トッピング
作り手の意図を酌まずに、ついつい麺上に別皿の具を並べたくなるのだが、この一杯ではグッと堪えたほうが良さそうだ。
先ずは素ラーメンで、その後白髪ネギと小松菜を載せて味わったら、中盤過ぎに分厚い炙りバラチャーシューを投下し、暫くそのまま放置しておく。
チャーシューから落ち続ける旨味と脂で、スープは次第に動物のコク満載の別物に変わっていく。
感覚的には貝と豚イーブンほどに激変し、更に醤油感も加わるから、このプロセスを楽しまない手はない。
因みにこのチャーシュー、箸で摘まんだら崩れそうなホロヤワで、旨味も確り詰まった逸品。
ラスト、固形物を完食した後のスープに柚子を入れ、爽やかな風味に身を委ねて締める。
何とも見事な展開で、当然完飲必至。
■ 感想など
東京で増殖中だけど、Rさんの手前行っておこうかな。。。正直そんな気持ちも少々ありましたが、いやいや失礼しました。
スープ、麺とのコンビネーション、味変展開、全てにおいて既視感のない貝ラーメンに大満足。
天久保でも静かな一角で、まだ周知されていないようですが、わざわざ行く価値があるお店だと思います。
よいしょ!じゃないですよ。
㊗オープン㊗
ご馳走様でした。