拉麺 吉法師
墨田区(吾妻橋)
【注文】 鶏清湯 青
【価格】 900円
[訪問時期] 2017年4月中旬(平日) 夜
[注文方法] 口頭注文、後会計
[出汁] 鶏/清湯
[味] 塩
[麺] 細麺(150g位)
[具] 鶏チャーシュー、塩玉子、白髪葱、カイワレ
[別注文] 水餃子(400円)
所詮私はそういう男。保守的なのである。
以前「BumBunBlauCafe with BeeHive」のリナブルーが気になって訪れたは良いものの、土壇場で斬新な色合いに恐れをなして、無難なメニューを選択してしまう。
そして結局、食べているそばから後悔が始まるのだ。
そんなトラウマを払拭するため、会社帰りに吾妻橋へ。
先ずは水餃子をアテに喉を潤し、気が変わらない内に標題をお願いする。
店主さんが丼に青い塩ダレを投下し清湯出汁を注ぐと、ブルーオーシャンのように真っ青なスープが出現する。
そこに麺を入れ、鶏油を回しかけてから具を盛り付けるという、独特な創作プロセス。
ほどなくご対麺となる。
■ スープ
お店の案内によれば、中国料理の「掃湯」という技法で鶏白湯から濁りを取り除き、出汁を加えたスープとのこと。
ほぼ鶏100%で、他には僅かな野菜ぐらいしか使っていないようだ。
分かっていても最初のひと口は緊張する。
ところが溢れる鶏の旨味を味わった後はレンゲが止まらず、すぐに違和感も解消。
塩気もジャスト。
清湯なのに正に鶏白湯的な旨味という不思議感覚に、グイッと引きずり込まれていく。
■ 麺
カネジン食品製の細めなストレート。
持ち上げた麺肌がブルーに染まっているのが何とも言えない。
加水低めなザクパツ系だったと記憶しているが、スープのインパクトに紛れて、実は余り良く覚えていないのだ。
麺量は150g位だったろうか。
■ 具
鶏チャーシュー、塩玉子、白髪葱、カイワレ。
4枚の鶏チャーシューは低温調理のようだが、個人的にはもう少しレア食感を残してほしい。
肉厚なボリューム感と旨味の凝縮は悪くない。
印象深いのが塩玉子と称する味玉。
レンゲ上で割った途端に黄身がトロリ溢れ出る早熟タイプで、本来ならやや個人的好みから外れる類い。
ところがこの黄身が落ちたスープが、見る見るグリーンに変色して行くのが結構楽しめる。
計算づくで早熟玉子を載せてあるとしたらかなり斬新な発想だが、考えすぎか。
■ 感想など
オーシャンブルーな色合い、清湯なのに鶏白湯テイストな旨味。
更に言えばグリーンへの色変も含めて、不思議感覚に支配される一杯であることは間違いない。
ところが単に不思議に留まらず、納得のいく塩ラーメンであるところがこのメニューの最大の強み。
逆に言えば、ラーメン自体のレベルが高いからこそ、不思議ワールドが付加価値となって引きずり込まれる。
元々ウリという濃厚鶏白湯を食べに再訪してみたい。
ご馳走さまでした。