とものもと
船橋市(東中山)
【注文】特製塩らーめん
【価格】980円(特製200円含む)
[訪問時期] 2016年10月上旬(休日) 昼
[注文方法] 券売機にて
[出汁] 貝出汁/清湯
[味] 塩
[麺] 細麺(140g位)
[具] チャーシュー、鶏チャーシュー、ワンタン、味玉、ホンビノス貝、メンマ、あおさ、三つ葉
[その他] 紅孔雀卵かけご飯(200円)
休日に嫁を「とものもと」に誘う。
自分は塩と卵かけご飯を、嫁には醬油を食べてもらい、その醬油スープを卵かけご飯に合わせるという魂胆だ。
開店直前にPPを獲得し、券売機では筋書き通りに誘導する。
厨房では市原店主が麺作りを始め、奥では奥様がご飯用の鰹節を削っている。
ほどなくリニューアル以降は初めて食べる塩らーめんと、少し遅れてご飯が登場。
■ スープ
ホンビノスの旨味が口一杯に溢れ、鼻腔をくすぐりながら長い余韻へと続く。
多様な素材で複雑性を出す店が増える中、あくまでも地元船橋産の生ホンビノスに拘り、その味わいを無化調で徹底的に極めることで当店らしさを印象づけたいとのことだ。
ホンビノスの旨味を際立たせるための乾物素材と塩。
ホンビノスのクセを消して良さを引き出すために、油はホタテ、煮干油、白トリュフの3種類をブレンド。
そんな思いと苦心が、このメニューをリバイバルさせた時のブログに綴られている。
店主の狙い通り、温度の低下も手伝って、その旨味が後半にグイグイ伸びてくる。
ジンと奥底に響くような素晴らしいホンビノス出汁に終始陶酔した。
■ 麺
村上朝日製麺製の全粒粉入り細ストレート。
醬油の麺とは全く異なる。
啜り心地良く繊細なようで確りしたコシ、小麦感を振り撒きながら喉に落ちて行く。
スープに勝ちも負けもしない、バランスの取れた美味しい麺だと思う。
麺量は150gまではない感じだが、具量も多く不足感は皆無だ。
■ 具
チャーシュー、鶏チャーシュー、ワンタン、味玉、ホンビノス貝、メンマ、あおさ、三つ葉。
当店の「特製」はワンタンと味玉が追加になるのだが、両者とも絶品のマストアイテム。
チャーシューは豚鶏2種類の低温調理で、どちらもハイレベル。
特に豚肩ロースのレアチャーシューは、ビジュアルも滴るような旨味もベストに近い。
ワンタンは以前より大ぶりになって、個数もひとつ増えたような!?
味玉は船橋産の紅孔雀卵で、卵黄の赤みと味の濃さは他店を寄せ付けないかも知れない。
塩らーめんだけに入るあおさは貝出汁に過度の影響を与えない分量で、ひと口分のアクセントを狙ったもの。
敢えて貝殻に納めてあるのも、それを考えての配慮だろう。
■ 紅孔雀卵かけご飯
前回来た時に隣客が食べているのが超美味しそうで、次回は必ずと誓ったもの。
ご飯には卵白を混ぜ込み、濃色の卵黄をそっと載せ、その都度削る鰹節を周囲に散らして醬油ダレをまぶす。
これは予想通り昇天ものの美味しさで、個人的には卵かけご飯の最高峰だと思う。
更に途中から、嫁が残した醬油スープをかけていただくのも当たり。
もう次回からこのTKGを抜きにしては語れない。
■ 感想など
地元食材への拘り、当店ならではのらーめんへの拘りがヒシヒシと伝わる一杯。
鶏がテーマの醬油もかなりのものだが、当店らしさを追求した塩はそれ以上に伝わるものがある。
時間帯にもよるのだろうが、このレベルのお店に週末並びなしで入れるのが不思議だ。
既に再訪が楽しみである。
ご馳走さまでした。