今日は、昨日に引き続き、私の調べた情報から、私自身の見解から超常現象を検証したいと思う
 
先に以下のことを念頭に置いていただきたい
 
 
『超能力は実在しない』
 
 
いきなり、なにを言う!という方もいるだろうが
確かに超能力は存在するかもしれない
いや、実は私自身存在してほしい
しかし、これは実験や研究によっての検証なので、今回は否定派からの考えを記述していく
「超能力がある」ということを前提に考えると、やや結果が変わってくるのだ
これについての理由は後述するが、今回は、“超能力は実在しない”
このことを念頭に置いていただきたく思う
 
 
そもそも、超能力とは?
実在する能力のことだ
は?なにを言っているのだ?と思われることだろう
しかし、実は超能力というのは、我々一般的な人間からの考え方であり、その能力が備わっている者からすれば、超能力でもなんでもなく、ただの能力なのだ
 
例えば、ノミは自分の体の60倍以上跳ぶと言われ、ハチノスツヅリガは40Hz〜300kHzの音を聴くことができ、実に人間の15倍の聴力を持つ
さらに、ワシやタカなどは5キロ先も見ることができ、人間の10倍ほどの視力を持っている
 
 
この動物たちからすれば、ただの能力なのだが、こと人間がこの能力を得たならたちまち超能力と呼ばれることだろう
しかし、そういった能力を我々人間は持ち合わせていない
そういった能力を細分化し、一つ一つの能力に名称をつけたものが、すなわち通常我々が発している超能力と言われるものだ
 
超能力は、主に「ESP」と「PK」の2種類に分類される
ESP───
extrasensory perception
超感覚的知覚
視覚や聴覚など、五感の感覚器官を用いず知覚できる能力
透視・テレパシー・予知・予感など
 
PK───
psychokinesis
いわゆる念力
思念だけで、物理的影響を与える能力
見た目にわかりやすい大きな作用を与える「マクロPK」と一見作用したかわかりづらい「ミクロPK」とに分けられる
地球意識・スプーン曲げ・念写など
 
 
先程冒頭で記述した“実在しない“という意識
これは、「ヒツジ・ヤギ効果」といわれ、人々の無意識化レベルの現象だが、実験に対して「成功してほしい」と思う人が多ければ成功しやすくなり、逆に「成功してほしくない」と思う人が多いと失敗しやすくなるという無意識レベルの力が大きく働く超心理学で、その参加者により検証結果が変わってしまうという非常に厄介なもので、今回統計的に検証した実験が多いので、このことも記述しておく
 
 
【透視・テレパシー】
透視とは、視覚以外の超感覚を用い、見えるはずのないものをとらえる能力
テレパシーとは、言葉やボディランゲージに頼らず、思考を読み取る能力
 
 
この2つの能力はそれぞれ異なるが、実験上同一の対象とされることが多く、超心理学界では、「存在する現象」とされることが多い
元々、欧米ではこれは「霊による仕業」と取り上げられることが多かった
それを人間の能力として取り上げられた最初の実験は、この日本なのだ
 
1909年東京帝国大学の福来が、「千里眼婦人」と呼ばれる御船千鶴子に出会い、透視の実験を行った
 
実験で、御船は箱や壺の中身を言い当てた
ところが、この実験方法に疑問が呈され、また実験の条件によってはムラがあり、その能力は世間から疑われたまま、御船は服毒自殺により死に追いやられた
 
その事件からしばらくして、欧米では5種類のマークが描かれたカードを用い実験が行われた
「ESPカード」だ
 
 
方法は透けないカードに描かれたシンボルを裏返して、それを当てるというシンプルなもので、確率の統計分析を行う実験だ
基本的には、5種類の中から1枚を当てるので20%なのだが、実験結果は22%と僅かながら肯定的結果となったが、実験者がカードになんらかの痕跡を残すことも可能では、という批判もあがった
 
他にも、睡眠者に念を送り続けるドリームテレパシーや五感を限りなく遮断し行うガンツフェルトの実験などが挙げられるが、いずれも偶然当たる確率を上回る結果となっている
 
 
それゆえ、確率的に肯定的結果がでており、実証されるのではという意見もあるが、あくまで統計結果だけなので、存在は認められたとはいえないのが実際のところだ
 
自然科学は実験によって誰もが同じ結果を得られるという性質があり、ある条件下では、必ずこの現象が起きるから、このように理論化できるなど、理論を積み重ねていくことが可能だが、こと超心理学の実験は、全く同じ実験を繰り返しても、同様の結果が得られることは少ない
それは、不安定な人間心理が関わるからだ
時間をかけて得られた膨大なデータと、統計学的に分析した結果からようやく、少しの証拠(肯定的証拠)が得られるレベルで、仮にテレパシー測定器のようなものがあれば便利なのだが、現実には理論を立てて、それに見合う実験手法を考案して、その結果によって地道に実証していくしかない
 
元々の実験の創始者チャールズ・ホノートン、レイ・ハイマンは肯定派・懐疑派の両極端の立場から論争を繰り返したが、最終的にはこういった要因は、あくまで透視やテレパシーではなく、物理的プロセス、または分析上の問題があるとしていることから、それがわかる
 
超心理学と心霊主義(スピリチュアリズム)が同じカテゴリーのものとして扱われることがしばしあるが、これは全く別物だ
スピリチュアリストは、「霊魂の世界」を超能力研究の枠組みに持ちこみ、テレパシーや予知能力は、霊魂が介在することで起こる現象なのだと、説明しようとする
しかし、これを認めると「霊とはいったい何か」とか「霊の世界はどのようになっているのか」なども理論化しないとならなくなり、むしろ霊魂の世界など無くても、まだ知られざる知覚能力を仮定して理論化した方が、うまく超能力を説明できるというものだ
したがって、超心理学をきちんと研究すればするほど、スピリチュアリズムは否定されていく傾向にあるといえよう
 
マジシャンはよくこういう言い方をする
「TVなどで見たことがある超能力現象は全てマジックで再現することが可能です」と
マジシャンのトリックは非常に巧妙にできていて、演出しだいでは、見ている人が「本物の超能力だ」と思ってしまう
とある番組でも紹介されていたが、マジシャンのトリックは科学者をも騙すことができるのだ
 
よく、番組などで「FBI超能力捜査官が透視する!」などの見出しが出ることがある
 
これには、ジョー・マクモニーグルが有名だが、そもそもFBIに「超能力捜査官」という役職はない
FBIの捜査に何らかの形で協力したにすぎず、つまり日本のマスコミがセールス用に名付けた名称だ
 
他にも、透視的中率90%ゲイル・セントジョーン、77%ナンシー・マイヤーといった超能力者もいるが、この的中率の高さが不可解
的中率とは一体何を的中とするか?
 
例えば、透視した都市の頭文字とか、地形、建物、などのワードを10個挙げたとして、こじつけでも当たりを9個としたら90%になる
これが的中率のからくりではないかと思う
マクモニーグルは解決率80%と謳われている
解決というのは、案件を解明させた事になるが、この数字の高さは異常ではないか?
おそらく、ちょっと事件に関わっただけで、後に解決したものも含んでいるのではないだろうか
日本の番組で解決できた件は皆無に等しいのだから、この解決率80%も眉唾的な数字だ
 
色んな番組を見ると、冒頭で警察と共同捜査をして事件を解決に導いた事例が紹介され、超能力を利用するなんてスゴいなと思うが、ただしこれはあくまでもテレビのバラエティー番組なので、どこまで本当なんだ?と疑りたくもなる
実はこんな調査がある
 
超能力捜査の実態について、ジェーン・A・スウェットとアラバマ州立アセンズ大学のマーク・W・デュラム教授が行った調査があるので抜粋してみよう
 
 
Q「犯罪捜査で超能力を使ったことがありますか? 今も使っていますか?」
YES:17 NO:31
 
Q「もしあなたの警察署が超能力者を使用したなら、寄せられた情報は他の情報源よりも事件の解決に役にたちましたか?」
YES:0 NO:26 未回答:20
 
Q「超能力者からの情報は、他の通常ルートから寄せられる情報よりも有用だと個人的に思いますか?」
YES:0 NO:39 未回答:7
 
などの結果から、本当に超能力捜査を行っている事実はわかるが、超能力による捜査はほぼ役立っていないようだ
さらに、270人の警察官による無記名アンケートでは
 
Q「個人的に警察の捜査に超能力者を使いますか?」
YES:35・75% NO:62・75% 場合によっては:1・5%
 
Q「過去に、あなたの組織は捜査で超能力者を使ったことがありますか?」
YES:23% NO:40・5% わからない:36・5%
 
Q「あなたの組織は何回超能力者を使いましたか?」
1回:30人 2回:18人 3回:8人 4回:3人 5回:4人
 
Q「超能力者は、どのように捜査に関係しましたか?」
警官の依頼:41% 家族の依頼:20% 自己志願:34% 知らない:5%
 
Q「事件を解決するにおいて、有効な情報が超能力者から与えられましたか?」
YES:13・5% NO:50% おそらく:36・5%
 
Q「事件は超能力者の助力なしでも解決できたでしょうか?」
YES:51% NO:0% わからない:49%
 
 
 
「有効な情報が与えられたか」という質問に対する回答では、「はい」と答えた警察官は9人(13%)おり、当たったと思える情報の内容は、「遺体が見つかった場所」や、「車のナンバー」などだという
しかし、続く質問の「超能力者の助力なしでも解決されたか」という質問では、「いいえ」と答えたのは1人もいなかった
「わからない」という回答は49%あるものの、本当に事件解決の決定的な証拠があれば、こんな曖昧な回答はしないはずである
 
 
ではなぜ、重要な証拠に思える「遺体が見つかった場所」や、「車のナンバー」などが事件解決の決定的証拠にならなかったのか?
それは超能力者の透視内容が非常に曖昧だからだ
たとえば、「遺体が見つかった場所」としてよくあげられるものには、「水の近く」というキーワードがある
この曖昧な「水」に関係したものとしては、海、川、湖、池、ダム、井戸、貯水タンクなど、関連づけられるものはたくさんある
また車のナンバーにしても、全ての番号を当てた超能力者は未だいない
当たっているとされているのは、「数字の5が見えます」というような非常に曖昧なものしかない
もちろん「車のナンバー」以外にも無数のものに後からこじつけが可能である
こういった解釈の余地を広げるために、どのようにも取れる曖昧さを備えた表現上の特徴は、「マルティプル・アウト」と呼ばれ、そして超能力者が言うような「曖昧な手がかり」を、後から判明した事実に合わせて「当たっていた」と思わせるテクニックは「レトロフィッティング」と呼ばれる
 
 
こういったテクニックについて、超常現象調査の専門家であるジョー・ニッケルは次のように語っている
 
『例えれば、矢が射られた後に矢の周りに標的の円を描いているようなものだ』
 
ロンドン警視庁のエドワード・エリドンによれば、ロンドン警視庁は超能力者を使っておらず、他の警察署でも超能力者に協力を求めることはないという
そして、ロサンゼルス警察のダン・クックは超能力捜査に関して
 
──ロサンゼルス警察では超能力者は使用しませんが、もし彼らが電話で無料の情報を提供するなら、礼儀正しく聞くつもりです。しかし、私たちは提供された情報を真剣に受け止めません。(真に受けるだけ)時間の無駄だからです──
 
とコメントしている
シカゴ警察署では、役に立たない超能力をなぜ使うのか?という質問に対して
 
──(超能力者を)「使う」という表現は正しくありません。行方不明者の家族などから依頼を受けたという超能力者が我々に接触してきた場合に、我々は、その意見を「拝聴する」に過ぎません。通常の捜査が行き詰まった際には、我々はいかなる可能性についてもオープンに接し、丁重に扱います。しかし(超能力者の)意見に従って捜査をしても、その成功率はゼロということなのです──
 
さらにFBI特別捜査官のクリス・ホイットコムも、行方不明者の捜索に超能力者が役に立ったことがあるか、という質問に対し、次のように答えていた
 
──ゼロだ。彼らがテレビに出るのを見て、私は事態がどう動き、彼らが何を言うのかを見守る。でもダメだ。ゼロだ。彼らも他のことでは注目に値するのかもしれないが、FBIは彼らを使わない──
 
 
 
 
【参考資料】
Jane Ayers Sweat, Mark W. Durm「Psychics: Do Police Departments Really Use Them?」『Skeptical Inquirer』 
The REALL News「The official newsletter of the Rational Examination Association of Lincoln Land」
Joe Nickell「How Psychic Sleuths Waste Police Resources」『Skeptical Inquirer』
Joe Nickell「Police Psychics: Do They Really Solve Crimes?」
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