6月に読んだ本です。次回の部活で返却する本(★印)は持って行きます。
その他の本は読みたいと思ったらLINEでリクエストください。予約も可能です!

 

すとまとねことがんけんしん 内田春菊

大腸がん手術後の経過と、さまざまな検査の日々を、現在の3匹の猫との暮らしと過去の自身の猫との思い出をまじえて描きます。自身の状況を緻密な観察眼で描いた、全編描き下ろしのコミックエッセイ!

 

どこか気になることが出てくると、やっぱり念の為ってことで検査を受けることに。こうやって検査・・・検査・・・続いしまうのですね。安心を得るために検査を受けるとわかっていても、検査に向かう気力と体力も使うし大変。

 

 

★すぐ死ぬんだから 内館牧子

78歳の忍ハナは、60代まではまったく身の回りをかまわなかった。だがある日、実年齢より上に見られて目が覚める。「人は中身よりまず外見を磨かねば」と。仲のいい夫と経営してきた酒屋は息子夫婦に譲っているが、問題は息子の嫁である。自分に手をかけず、貧乏くさくて人前に出せたものではない。それだけが不満の幸せな老後だ。ところが夫が倒れたことから、思いがけない裏を知ることになる――。

 

見た目に気を遣って同年代の人から若く見られ、夫は折り紙だけが趣味だけど妻を称え、夫婦の生活には満足していたのに、突然夫が倒れて亡くなってしまう。夫が亡くなったあと、気力を失い空虚な日を過ごすが、夫に隠された大きな秘密が判明し、生活は一変する。穏やかな日を過ごすのもいいけど、喜んだり怒ったり哀しんだり楽しんだりがあると生きていると実感できる。生活しているとイヤなこともあるけれど、それも生きているってことなんだなぁ。

 

 

★国宝(上)吉田修一

 1964年元旦、侠客たちの抗争の渦中で、この国の宝となる役者は生まれた。男の名は、立花喜久雄。任侠の家に生まれながらも、その美貌を見初められ、上方歌舞伎の大名跡の一門へ。極道と梨園、生い立ちも才能も違う俊介と出会い、若き二人は芸の道に青春を捧げていく。

 

鴈治郎さんに黒衣を作ってもらい舞台裏を取材したというだけあって、歌舞伎の世界がリアル。

父親を殺された喜久雄が縁あって身を寄せた歌舞伎役者の家。人気歌舞伎役者の一人息子と一緒に芸を精進することになったあたりから、後々の二人の過酷な運命が想像される。そして、予想通り・・・。

下巻読むのが楽しみ〜