5日に、ドン・キホーテの出演も予定されている一般参加の方々を対象としたワークショップを行った。

今まで、雇われて(笑)いろいろなところに教えに行くことは多々あったけど、思うところがあって仕事としては封印していた。思うところとは・・・・・・上手くいえないけど・・・・・・・人に教えることによって自分が学ぶこともたくさんあるけど・・・・・今のところ、「出演する」ことを生業にしているので・・・・・・・やっとってくれるところが舞台俳優としてより放送タレントとしてだったり・・・・・・・。

 まあ、早い話が時間がないからだ。

 ということで、劇団の研究所以外ではレッスンの講師はここ数年やってなかったが、このたび劇団が主体となって企画し、演出の市岡も「ノートル」の現場で忙しいこともあり、久しぶりに重い腰をあげた。

 大々的には告知してなかったにもかかわらず、多くの問い合わせを頂き、今回は18人の方々と一緒にレッスンをやってきた。

 会場に入った。すでに受付を済ませた参加者の皆さんの大半が集まっていた。

 ・・・・・・・シーンとしていた。

 よく、『お通夜のように・・・・』なんて表現されるけど、僕も何度かお通夜には参列したことがあるが、実際には読経のとき意外はそんなにはシーンとしていないから、あの静けさはお通夜以上だった。空調の音がしっかりと耳にすることが出来るぐらいシーンとしていた。まあ、下は14歳から上は68歳までほとんどが一人で参加し、今から何が起こるかわからないわけだから当たり前といえば、当たり前な状況である。

 ・・・・・・・ほんのちょっとワクワクしてきた。

「うん、ありのままの空気でいい。ここからゆっくり演劇的空間へと導いていこう!まづは心の開放と注意の集中だな」と演劇の教本に載っているようなことは考えなかった。(笑い)

 まずはお互い普通に自己紹介。

  (やっぱり硬い)

 劇団員の原岡梨絵子の指導でストレッチ

  (身体はほぐれてきた)

 そして、今度は僕が手をたたくと誰でも良いから相手の手を握って約30秒での自己紹介をし、再び手をたたくと今度は相手を変えて自己紹介の繰り返し、10分もすると、触れる事と、1対1であることが、ほんのちょっとのスリリングなゲーム感覚を呼び、皆が打ち解けてきた。

  (心もほぐれてきた)

 つづいて、全員自由に歩いてもらって、画鋲を踏んだというエチュードからはじまり、状況設定、目的設定、などして歩くレッスンと続けていくと、犬、ネコ、ライオン、泥棒に粉するなど、最初はほぼ全員が他人だった空間の中で皆が心を開いていた。

  そして、やっと発音と発声訓練の入り口ぐらいで時間が来てしまった。

  終わる頃には皆、学校の同級生のような距離になっていたと思う。


それぞれが、それぞれの思いで参加してくれてるワークショップ。来週もまた皆で楽しみながら時間をすごし、演劇に興味をもってくれることと、芝居を何年やろうが人間何年やろうが生身の人間である自分と出会えればいいなと思う。


今回を機に、来年からも時々ワークショップを開こうかな???と今思ってます。