寝違えたらしく昼から首が痛く、夜中一時過ぎには吐き気がするほど痛くなり、こりゃいかんと思い、電話帳を駆使して24時間営業(?)の病院を探した。一軒目(病院の単位は軒でいいのな・・・・・)に電話したところは内科だったけど詳しく状況を聞いてくれ、痛み止めは出せるけどやはり整形外科のほうが良いだろうと、救急の病院がわかるところを教えてくれて、そこから天神の溝口整形外科を紹介された。

自分の身体の一大事であると認識していたのでタクシーをとばして駆けつけたのだが、ナースさんは非常に冷静で、僕の前に交通事故にあったばかりのカップルとその相手と思われるタクシーの運転手さんがいて、世間の価値観は当然その三人中心に進んでいった。

こんな時はやはり外傷が大きいほうが優先されるのである。

僕はひょっとしたら単に寝違えただけかもしれない。

寝違えはやっぱり交通事故に負ける。

でも、寝違えだってかまって欲しい!

すでに、吐き気と脂汗が出ているのだ。

でも交通事故は血が出ている!!かなりの出血だ!

吐き気も出血には負ける。

40分ほど待たされて、仕方なく僕は看護婦さんに打ち明けた。

「あの・・・・・・あとどのくらいかかりますか?まだかかるならどこか他の病院にいきますが・・・・・・。」

哀れにつぶやく僕の姿に同情したのか。こそこそとナースさんと先生が話した後、なんと僕の診察をいきなりしてくれることになった。

「いや、痛み止めをもらえれば・・・・・」と尻込みする僕は、なんとレントゲン室に引きずりこまれた。交通事故で血を流している人に割り込んでの診察だ!僕は出来れば重大な傷が骨にあることを望んだ・・・・・・・まったく異常なしだった。・・・・・・・気がつくと病院を出る頃には痛みは半分くらい取れていた。