チョコの日 | 不定期 四十路通信

チョコの日

今日は、しばらくサボっていたし、気分も良くなった(理由は彼女からの吉報)ので、2本目も書いちゃいます。

此処、Tの海外逃亡先では時差の関係で、今日がチョコの日でした。

自分で言うのもなんですが、Tは仕事が好きです。それもかなり。こっちに来て始めたバーテンダーという仕事、本当に天職だと思います。最近では、自分の技術や知識にも少しは自信のようなものが持ててきています。

しかーし!!そんな仕事大好きなTが「この日はあんまり働きたくね~な~」と思う日が、一年に何回か有ります。

1.クリスマス。

2.正月。

そして3.チョコの日。

2はヤッパリ日本人だからでしょうね。此処はお国の習慣の違いから、正月なんてモノは皆無。でも20年育った祖国の習慣ってのはそうそう変わらない。なんか気分が乗らないんだよ、正月に働くのは。隠し芸大会なんか無くたって、ヤッパリテレビ見ながらゴロゴロみかん食いたいじゃないですか。そのみかんも缶詰なんですけど・・・

そして、1と3は、(先に言っときますけど、皆そうではないですよ。)馬鹿なカップルが大挙して押し寄せるのですよ。人様の事を馬鹿呼ばわりできるほど、Tは立派な人間ではないですが、それにしてもひどい客が集中するのがこの2日間。(あ、前に書いたゴルフ大会の期間中もなかなか苦痛、でも言葉が通じる分まだまし。)

そして忙しい割に売り上げが上がらないのもこの2日間。

まず、いいとこ見せようとする男(大半が20代前半の若い男の子)がたちが悪い。何処で聞いたのか、この世のものとは思えないような名前のカクテルを注文してはバーテンダーが知らないと勝ち誇ったように 
「ええっ?!知らないの?バーテンダーなのに??」
的な視線と言葉を返すのですよ、奴らは。(いや皆さん、一回カクテルブックを見てみて欲しい。一生作る事の無いような、そして知っていてもお勧めしないような飲み物がこの世には存在しているのですよ。)

そんな時のTの答えはこれ。
「ごめんね、それ作った事無いから知らないんだ。何が入ってるか教えてくれれば作るけど、教えてくれる?」
もちろん大抵の場合知りません奴ら、名前しか。そこで大抵は、「じゃあいいよ、○○で」みたいな事になるんだけど、この○○は大抵ありきたりの飲み物(ジャック&コーク等)。で一件落着。

でもね、ここでTの小悪魔が動き出す・・・

まずはこっそり先ほどの得体の知れないカクテルの正体を探し出す。(それ用にバーの裏側に2~3冊最新のカクテルブック常備)

それを仲間内で味見する為に少し作ってみる。もちろん少し多めに。

誰の為に?もちろん先ほどの知ったか野郎お客様用に。

そして乾杯の輪の中に誘い込む・・・

客「う~ん、何?このカクテル??」
T「えっ?!さっききみが言ってた××だよ、本に載ってたから。分かってるんだと思ってたんだけど・・・」
客「えっ・・・」

客、撃沈(笑)
T、何喰わぬ顔で仕事再開。(小悪魔解除)

もしもう一言、言わせて頂けるなら、こう言ってやりたい。
「何が入ってるか分からない飲み物は飲まない方がいいんじゃない??特に初めて行くバーでは。危険ですよ・・・」って事です。

なんてバーテンダーだT。結構ひどい。でもそんな自分が少し好きですが、何か??

女客でやりきれないのが、ささやき系の客。話的にはこう。

T「何にしましょう??」
男「俺は、○○。」
T「○○ですね、お嬢さんは??」
女「・・・」
T「・・・」(一応ニコニコしながら待つ。)
女「ヒソヒソゴニョゴニョ・・・」(男性の耳元で囁きかけている・・・)
男「彼女は××で。」
T「・・・××ですね、好きな銘柄とか有りますか?」(女性を見ながら。)
女「ヒソヒソゴニョゴニョ・・・」(また耳元で・・・)
男「△△で。」
T「・・・はい・・・」

このての女性は、何一つ自分ではオーダーしない。こちらが何を聞いても彼の耳元でゴニョゴニョ言っている。
頼むよ、姉ちゃん。こっちだって忙しいの。早くさばきたいの。いちいち彼にゴニョゴニョする暇があったら
頼むから早くオーダーしてくれ!!
ってか自分のものぐらい自分でオーダーしろ!!
それとも秘密の言葉しか話せないのか??君は?!

ふー、愚痴った愚痴った。