ここ数日、菜種梅雨とかで天気が良くない。異常乾燥が続いた中での久しぶりの雨、お陰で庭の山野草の新芽や花芽達は元気が出てきた。湿度が10%を切るような日が続いたときは、水撒きもしたがそれからも解放された。春本番、山に小鳥たちが戻って来た。シジュウカラが巣作りの材料となる苔などを集めて忙しそう、鶯の鳴き声も聞こえてきた。見上げる木々の梢も、日毎に色を変えて来たこの頃。

フジザクラが小屋周辺で咲きだした、マメザクラとか乙女ザクラとも呼ばれる野生種。名前の通りに花も小さく、下向きに咲く可憐な桜、箸ほどの太さで樹高が1㍍に満たないのに花を咲かせる。

ウグイスカグラが咲いた。ダンコウバイの黄花に代わって、ラッパ状のピンク色の可愛い花が、第二弾で咲きだすといよいよ春。

シラネアオイの蕾が一気に膨らんできた。芽出しをしてから一週間、葉も大きくなって開花も近い、横浜に戻っている間に遅霜にやられないかが気がかり。

ミツバツツジの蕾も色が付いてきた。レンゲツツジや山ツツジなどの濃い朱色もいいが、対照的な薄紫の楚々とした色も山には欠かせない。

ニホンサクラソウがニョキニョキと芽を出してきた。横浜に帰ったら満開となっていたが、山で咲くのは5月になってから。

プリムラマラコイデス、これは横浜から持参し小屋の露地に植えたもの。サクラソウの仲間、本来は多年草なのだが高温多湿に弱いので花後に枯れてしまう。種が落ちて子供が育つことを期待し、毎年数鉢を山に疎開させている。

19日、横浜に戻る途中の中央道・談合坂SAでの山の様子。一月前には雪の残っていた山の稜線が、芽出しにより少し赤みを帯びてきた。
「春はあけぼの ようよう白くなりゆく山際 少し明かりて紫だちたる 雲の細くたなびきたる・・・」(枕草子の冒頭) 自然の移ろいを良く観察しているなあと、感心!