霧ヶ峰・車山周辺のニッコウキスゲを観に出掛けて、腰を抜かすほどに驚いてしまいました。キスゲがポッンポツンとしか咲いていないのです。咲く時期が、異常気象でずれたのでもないようです。試験的にフェンスで囲った中は、例年通りに咲いていたとのことですから、鹿が食べたのは明らかです。昨年、レンゲツツジを観に来た折に、ニッコウキスゲの新芽が、方々で鹿の食害にあっているのを見ました、それでも7月半ばには山を黄色に染めてくれたのでした。今日は暑いので片道だけ展望リフトに乗って山頂へ、車山肩からは沢渡を通って、車山湿原・高原を一回りして帰ってきました。

ニッコウキスゲを探しながら歩く、こんなことは初めてです。背後のビーナスライン辺りも、遠目でも黄色に染まるのがこの時季の車山周辺でしたが、今年は様子が違います。車山観光協会の開花情報には、「現在、花の数は昨年の見ごろの時期の一割にも満たない、つぼみや花の数が著しく少なく、どの時点が見頃か判断のつきかねる状況」とのこと。

アカシモツケソウが見頃となっています。背景は車山、気象観測のレーダードームです。キスゲはなくとも、車山は花の宝庫には変わりありません。

大きなシシウドが咲き、入道雲が湧く車山湿原を歩くカミサン達。ここは樹木がないので、日差しが容赦なく降り注ぎ、つば広の帽子がなかったら倒れてしまいそう。そういう私は、麦わら帽子を愛用しています。

キスゲ、イブキトラノオ、シシウドなどが咲く高原の夏。背後の山は、雲の懸かる八ヶ岳です。

オニシモツケです。花はシモツケソウと同じ形ですが、色は白花で、葉は一回り大きい。沢渡で群生していました。

イワオトギリ、車山の山頂で咲いていました。

ウスユキソウ、車山山頂で撮りました。車山高原の何処にでも咲いていますが、山頂の岩場で見つけたこの株立ちは見事です。

キンバイソウ、我が家の庭で咲いているのと比べると、日差しをたっぷり浴びているので花も大きく立派です。

トリアシショウマ、今が盛りと白い花穂を揺らしていました。

おまけ
昨年の7月23日、車山肩近くで撮ったもの。次の写真の2005年には及びませんが、まあ咲いていました。櫛形山のアヤメが全滅、南アルプスの高山植物もずいぶん消えたと聞きます、犯人は温暖化で急増している鹿による食害です。

2005年はニッコウキスゲの当たり年とか、近年これほどに咲いたのは珍しいとのこと、周りの山を望むと黄色一色でした。鹿の食害で、こんな写真はもう撮れないでしょうね、初期のころの小型デジカメで撮ったもの、画素数も300万位でした。2005年7月18日車山肩で撮影