梅雨の無い北海道、利尻・礼文島へカミサンらのお供で行ってきました。利尻は山にも登らずに観光だけの一泊、礼文島では泊りたかった花れぶんに二泊、花を愛でながら島内を足で回りました。島に渡るフェリーが何本も無いのが難点なこの島行きの旅、稚内~羽田間の直行便が二本しかないので帰路に稚内泊りになるなど、パック旅行には無い気儘さはあるものの、歩き疲れて一日数本の路線バスを待つのも難行です。しかし、脂の乗ったホッケや新鮮なウニなど、普段の山暮らしでは味わえない海の幸に満足の旅でした。

利尻山、別名利尻富士(1721㍍)は百名山に入っています。ゼロメートルから登るので、往復10時間の登山が強いられる。今回は観光目的での来島なので山は眺めただけ、写真はオタトマリ沼から撮ったもの。まだ雪が残っています、頂が見えたのは久しぶりとのことでした。

礼文島の最北端スコトン岬(須古頓)からゴロタ岬~澄海岬~浜中へ17㌔を歩く、終点近くでレブンアツモリソウがまだ見られるとの情報もあって元気に歩き通しました。エメラルドグリーンの海は、スコトン岬からの西海岸です。

スコトン岬からゴロタ岬、澄海岬へ続く丘陵地帯を歩く。一般の観光客はバスでの忙しい旅ですから、こんな山道には入って来ません、おかげで静かです。標高は高くないのに、高山植物が咲き乱れています。

晴れているのにゴロタ岬の岩場には霧が湧いています。この霧があるので、海抜ゼロ㍍の地に高山植物が育つのだそうです。ちなみに、隣の利尻島では霧は山に懸かるので、高山植物は1000㍍以上でないと見られません。白いネムロシオガマやピンクのレブンシオガマ、青いチシマフウロなどが標高の低い海辺で咲いています。

チシマフウロ、礼文島ではどこでも盛りと咲いていました。八ヶ岳山麓のグンナイフウロに似た、切れ込みの少ない大きな葉、爽やかな色合いも似ています。

エゾカンゾウ、ゼンテイカが正式名称とのことですから、内地のニッコウキスゲと同じです。少し橙色が濃いように思います。

レブンシオガマ、内地のヨツバシオガマなどよりも段数も花の付き方も多いようです。この花も今が見頃です。

ミヤマオダマキ、八ヶ岳山麓の庭にも咲いていましたが、礼文の自然の中で咲いているのは違うように感じます。この島では民家の庭先や砂利道沿いに、自然交配でいろんな色のオダマキが沢山咲いていました。私は山にあるこの青と白のオーソドックスなオダマキが好きです。白い花を付け一人背が高いのは、エゾノシシウドだと思います。

レブンウスユキソウが咲きだしたとの花ガイドさんの話を聞いて、礼文林道を歩き群生地にきましたが、開いていたのはこの一輪だけ。それだけに印象深い、出会えてよかった花の一つになりました。

レブンハナシノブ、この花には初めて遇いました。鮮やかなコバルトブルーは目に沁みます。ウスユキソウを探し礼文林道を登って行くと、フウロソウと同じ色なので気付くのが遅れました。

イワベンケイ、群生しているのは咲いていませんが、この株だけは花を開いてくれました。葉を挿しておくと直ぐに根が出るとか、ベンケイソウには強い生命力があるようです。

エゾカラマツ、内地のカラマツソウと同じ花、葉の形をしています。どこかに違いがあるのでしょうが、分かりません。