槍ヶ岳を源流とし、北アルプスの清流を集めて流れる高瀬川を堰き止めた高瀬ダムは、黒部ダムに向かう扇沢の直ぐ近くにありますが、あまり知られていないようです。高瀬ダムには一般車は入れませんが、東京電力高瀬川テプコ館の見学ツアーに参加すると、高瀬ダムや新高瀬川地下発電所を観ることが出来ます。此処を訪ねた日(5月1日)は、13時30分からのコースに3人で申し込みました、他に2人の見学者で総勢5人。マイクロバスに案内者が付いて無料ですから、ゴールデンウィーク究極の安上がりの小さな旅でした。何とも申し訳ないような2時間、紅葉の時季は良いですよ、またどうぞとは嬉しいお言葉です。東京電力の広報活動の一環なのでしょう、黒四ダムの関西電力に負けないよう頑張っていました。

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高瀬ダム、堤高176㍍は黒部ダムにつぐ日本第二の高さ。堤頂長は362㍍、ロックフィルダムとしては日本最大級とのことです。ピラミッドを何個も造れるほどの石は、ダム湖や地下発電所、トンネル工事などで出た石を利用したのだそうですが、すごい石の量です。私たちを乗せたマイクロバスは、この石の斜面に作られた葛折りの道を登っていきました。左側のジャンプ台のようなものは、非常用洪水吐の導流部というもの、まだ幸いにも使ったことはないそうです。
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ダム堰堤端の展望デッキからは、左の山奥に槍ヶ岳の穂先だけを望むことが出来ました。エメラルドグリーンの神秘的な色のダムの水、この水でなんと最大128万㌔ワットの電気を生む。混合揚水式水力発電で下部の七倉ダムに貯水、夜間電力を使って高瀬ダムに水を揚げ、電力需要のピークに合わせて発電をするという。地下の発電所も見せて頂きました、山の中の巨大な空間に、30万㌔ワットの水車発電機が4台唸りを上げて回転していました。隣接した変電所も全て無人、東京からの遠隔操作というのも驚きです。

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高瀬ダムの右奥には、烏帽子岳(2628㍍)の岩峰(右端)が望めます。北アルプスの槍ヶ岳への3泊4日?の裏銀座コースは、ここ高瀬ダムからの入山となります。

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大町ダムは国土交通省の多目的ダム、高瀬ダムの下流にあるここまでは前にも来たことがありました。ダム湖の名前は龍神湖、聳えるのは北葛岳(2551㍍)です。

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この日の宿は直ぐ近くの大町温泉郷の「河昌」、ここは純日本旅館でイワナの活造りと河昌が生んだ麺料理「おざんざ」が売りです。山野草が芽吹く2,200坪の広大な庭は手入れが行き届いています、庭に下りて、イワウチワがあっちこっちに群落を作って咲いているのを撮らせて頂きました。

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ヤブレガサが庭の奥まった木立の中に群生していました、採りたい山菜ですが中々お目にかかれません。
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ニリンソウがもう咲いていました。咲き終わった雪割草やこれから咲くエンレイソウ、山シャクヤクなど高山植物も、これから芽出す花たちもあるようです。広い日本庭園のなか、山野草などが自然の中にあるように植え込まれていました。
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シャクナゲが綺麗に咲いていました、花木の女王といわれるだけの華があります。
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この花はヒカゲツツジ、優しい色合いです。名前が分からなかったたのですが、よっちゃんに教えて頂きました。