高原の秋の花の代表格、と表現したら言い過ぎでしょうか、そんなマツムシソウが山荘の庭で咲き始めました。
マツムシソウ(松虫草)という名前の由来は定かでない。多年草かと思ったら、二年草でした。花を咲かせ実を付けるとその株は枯れ、飛んだ種から芽が出て世代交代をする。一年目は根生葉で過ごし二年目に花を咲かせて終わるのですが、藪のような子孫を残すには条件の悪いところでも、確実に実生から芽を吹いて生き残る自然の智慧は、人間には分からないことばかりです。
マツムシソウの咲いている周辺で、小さい子株を沢山見つけることが出来ます。これがマツムシソウと分かれば残すのでしょうが、知らないと雑草と同じように毟られてしまう、庭で生き残るのも大変です。
今、庭で盛んに咲いているのはフシグロセンノウです。日当たりの悪い林の中でも、朱色の花を目立たせて咲いています。この花も種を採って蒔いておけば、翌年には芽を出し肥培すれば花を観ることも出来ます。
キツリフネが咲き出しました。ホウセンカと同じ仲間、人が触ると弾けて種を遠くに飛ばすので、思わぬ所で芽を出し咲いてくれます。風鈴のようにユラユラとして面白い花です。赤っぽい花のツリフネソウが花芽を膨らませてきました、今週末、山に戻ったときに観られそう。どちらも、日陰の水のあるところが好きな花です。