文書の重要性<3/3>

笑顔コレクターとっし~こと、弘田敏康です、
こんにちは。
さて前々回・前回と文書の重要性・必要性に
ついてお届けしています。
最終回は、「マニュアル」について、です。皆
さんはマニュアルと聞いてどんなことを思い
浮かべますか?
「マニュアル人間」
なんて言葉があるように、あまりいい印象を持
たない方もいらっしゃることでしょう。
では、そもそもマニュアルとはどういうものな
のかを考えてみましょう。
マニュアルとは、英語をそのままカタカナにし
たものですが、平たく言えば「手引き」となり
ます。
いままで全く知らなかったことを始める前に、
覚えておかなくてはならないこと、知っておか
なくてはならないことが記載されているものを
指しています。
マクドナルドはその優れたマニュアルで有名
ですが、「世界のどこへ行っても全く同じ品質
(クオリティ)のハンバーガーを提供する」ため
にマニュアルを作成しました。
マクドナルドで働いている人たちの中で、以前
からマクドナルドのハンバーガーを完璧に作れ
る人なんてまずいません。
それでも多くの人が短期間でハンバーガーを
きちんと作れるようになるのはマニュアルが
あるからなのです。
では、マニュアルにはどのような効果がある
のでしょうか。
ある企業で1人でどんな業務でもこなせてし
まうスーパーマンがいたとしましょう。
彼は聞かれればなんでも答えれますし、何を
頼んでも完璧なオペレーションを行います。
そんな彼がある日、1週間の夏休みを取ること
になり、業務は他の人たちが行うことになりま
した。ところが、今までは全て1人でやってい
たので、他の人は何をどうすればいいのか全く
わかりません。
もしそれぞれの業務に必要な知識などがどこか
に書いてあれば、そっくりそのまま完璧に仕上
げることが出来なくとも、それなりの品質を保
つことが出来るのに、そもそも何からやればい
いのかわからない、なんて状況に陥ってしまい
ます。
1週間という短い間ならば何とかなるかも知れ
ませんが、これが怪我や病気で1ヶ月・半年・
1年となった場合にはまず無理です。
マニュアルとはそんなことを未然に防ぐ役割も
持っているわけです。企業や組織は常に様々な
危険にさらされており、外部だけでなく、内部に
もこのような(人的)リスクを抱えているのです。
普段からマニュアルを整備しておき、いざという
ときは他の人が見よう見まねででも出来るよう
にしておくのが大切です。
もちろん、単にやるべきことなどを羅列するだけ
では意味がありません。マニュアルを作成するに
は、まず社内・チームにどのような業務があり、
前後の業務とはどのような繋がりがあるのかを
知っておく必要があります。
つまり、マニュアルを作成するということは、企
業・組織の業務を「可視化」するということにも
なります。
マニュアル作成は決して簡単なことではなく、
コンサルタントなどが対価を受け取って行うほ
どです。
どこから作り始めたらいいのかわからない、形
だけ作った、なんて話もよくありますから、まず
はなぜマニュアルが必要なのか、ということから
考え、最終的にそのマニュアルがあればどのよ
うなことが実現できるのか、どのリスクを軽減で
きるのか、などを決めて作成に取り掛かりましょう。
全3回に分けて文書の必要性・重要性について
書かせていただきました。
普段、何気なく触れる機会の多い文書ですが、
1つ1つに意味があり、それが企業や人を守る
ためになくてはならない存在だったりするのです。
僕はコンサルタントとして様々な業種・職種に関す
る文書作成を行ってきましたが、業務量をある程度
こなした今でも非常に難しいと感じています。
と同時に、奥が深く、「書く」という作業を通じて
色々なことを知ったり発見できたりします。
是非とも文書の重要性について再確認してみてくだ
さい。
とっし~