2015年6月13日 
第三者機関への相談内容を整理してみた


さて、そろそろ第三者機関を入れて考える時期に来たようなので、相談内容を整理してみた。


 1月に14Kwの東芝パネルの設置を終り、売電を開始した。


 2月の検針結果が、東芝のシミュレーション値に対して89.6%に終わり、
  東芝に理由を問い合わせたが、シミュレーションに添付されている
    ※年間予測発電量は、システムの容量、地域別日射条件、システムの各損失を考慮して
     算出した見込み値です。
     実際に使用した時の出力(発電電力)は、日射量や設置条件・周辺環境及び温度条件に
     より異なります。
     また積雪や影及び出力抑制による影響は考慮していません。
     シミュレーションの値は目安であり、保証するものではありません。
     3直列構成のシステムの場合、DCケーブル60mおよび80mを用いた場合、
     発電量が期待通り得られない可能性がございます。
     システムの容量はJIS規格に基づいて算出された太陽電池モジュールの公称最大出力の
     合計値です。
  の文章を盾にして、
     「シミュレーション値の保証はしていません」
  としか回答が得られなかった。


 3月の初めに、東芝の担当者が、初めて現地調査に来たが、
    「各パネルは正常に発電しています!」
    「この設備では、年間発電量はシミュレーション値は確保出来ません。」
  とだけの調査結果報告で、
    「東芝はもともとシミュレーション値の実現を保証していません。」
  の発言に終始した。


 また、東芝の担当者との打ち合わせ時に初めて、
    このパネルはソーラーローン返済期間である15年後には、
                             発電量は現在の88.75%以下になる
  ということを通告された。
    こんなことは、今までもらった書類には書いていない。
  こちらは、東芝の発電シミュレーションの数字を見て、ローンの返済資金計画をして、
    15年返済のソーラーローンが、売電収入だけで、十分に返済が可能と考え、
      設備導入に踏み切っているのである。
 この発電性能の劣化は、資金計画に大きく影響するもので、
    当然、契約時より前に開示されるべき項目である。
  (こういうものは、経時劣化で性能が下がるのは常識でしょ!! という顔をされた。)
              

 その後も、当家からは、
     ①未達の設備は撤去するか
     ②シミュレーション値まで性能は回復する方策か
     ③損失分の補てん方法を聞きたい
  と、何度も伝えて来たが、
     ①撤去するつもりはない
     ②性能は回復できない
     ③損失補てんするつもりは毛頭ない
  の繰り返しで、まったく進展がない。


 昨年8月の当初契約時に、設備業者と導入計画を打ち合わせた時には、
    14Kw設備の稼働後引き続き、隣接建物に8.25Kwパネルを増設する申請を
      年度内の3月末までに終えて、合計22,25Kwの設備を
        平成26年度売電価格(32円/Kwh)で稼働させる予定であった。
  ところが、東芝側は、状況を整理したり、説明したりする動きを、何もしないままで、
    今後の見込みが全く立たない状況を、長引かせてしまったため、
      設備業者側としても、更なる設備増設の申請にも踏み切れず、
        結果として、年度内の増設申請の機会を失ってしまった。
  今後、増設申請をすると、
    増設を終わった22.25Kw設備は、平成27年度売電価格(27円/Kwh)でしか
      売電できないという状況とさせられてしまった。


 現時点でも、東芝側からの未達原因の解明などの作業は、何も進んでいないが、
  5月時点の累計で12.5%の未達の状況で、
    母屋の影の影響が2.5%で
    残りの10%の未達は、東芝シミュレーションの不整合
  と、当方では考えている。


 東芝はシミュレーション値には、中央値しかないと言っている。
  しかし現実の、どんな製品や設備にも、必ずバラつきが有る筈である。
  一般的な、正規分布のバラつきで有れば、中央値だけの提示では
     東芝が販売した半分の顧客には、東芝自身の公開したシミュレーション値を、
     最初から満たしていない設備を、売り付けていることとなる。


 当家の設備では現実に、隣接する母屋の影が落ちる時間帯が存在する。
  東芝はシミュレーションの但し書きに、
     「また積雪や影及び出力抑制による影響は考慮していません。」
  と書いて有るから、シミュレーション値を満たさなくても良い、と言い切っている。
  それでは、今時点で影の影響を入れたシミュレーションを、し直してくれ、との要求をしたが、
     「東芝では、影の影響を入れたシミュレーション技術は、用意していないので出来ない」
  との回答のみ。


 東芝が設計した、当家の設備では、
   現に存在する影の影響を、更に助長するようなアレイの組み方をして、
     未達額を、更に大きくしている。
   シミュレーションをするかどうかは、ともかくとしても、
     影の影響を最小限に抑えるような設計はすべきであった。


    「年間予測発電量は、システムの容量、地域別日射条件、システムの各損失
                                       を考慮して算出した見込み値です。」
   と有るので、我が家のシミュレーションをした時は、
     具体的にどんな 「地域別日射条件」と「システムの各損失」 を使ったのかを
        連絡するよう言っているが未回答。


    「実際に使用した時の出力(発電電力)は、日射量や設置条件・周辺環境及び温度条件
                                                 により異なります。」
   と有るので、それでは我が家の設備では、
     具体的にどのような 「日射量や設置条件・周辺環境及び温度条件」 によって、
        シミュレーション値を達成できなかったのか? の質問に付いても未回答。


 以上から

 東芝は中央値のみを、発電シミュレーション値として顧客に開示し、
   半分の顧客には、最初からシミュレーション値より発電性能の劣る設備を購入させている。
 残りの半分の顧客さえも、
   影が有ったり、積雪のある地域の設備は、シミュレーション値を割る可能性が高い。
 出力抑制も当然、ほとんどの設備で適用になるだろうから、
   これも目減りの要件となる。
 また、15年後には、発電量は当初の88.75%以下になるという事実も、
   発電量のシミュレーション値を提示す時点で顧客に開示すべきのを、事前には隠している。
 要するに、東芝自身としても、
   現実の設備では達成できないと、十分に認識している筈のシミュレーション値を、
                                           そのまま顧客に提示している。
 結果として、
   東芝の発電シミュレーションを信用して、ローン返済の資金計画をすると、
      我が家のように破たんする可能性が高い。


 当家の状況から考えるに、
   結局、全国のほとんど全ての、東芝太陽光パネルを使った設備は、
   東芝が提示したシミュレーション値を達成できていないと推定される。