今回はこの世に生まれた意味について書く。前回伝えたように、孔先生から孔子老子の違いを教えてもらい、それに触発されたからだ。
 
孔先生によると、老子は先見力に優れていた。だから、子供の行く末まで見通せた。けれども、老子は先が見え過ぎたために、人生に醒めていた。それゆえ、その子が将来出世しないことを予見したとしても、それを本人や親に伝えたそうだ。
 
このように老子人生に対する興味が薄かったが、孔子は人生を楽しもうとした。もちろん、孔子が説く儒教の四書五経の中には易経がある。だから、それを極めれば、老子のように先のことまで全て見通すことは可能だ。
 
だが、それでは人生がつまらなくなるから、孔子はそうしない。代わりに、人生をより良くする環境を確率的に判断して、常にそちらを選択していくだから、孔先生は、世の中にはあらかじめベストというものはなく、ベターしかないないという。
 
老子孔子では、このように人生に対する捉え方が違う。だが、そもそも人間はなぜこの世に生まれて来るのか。
 
この問いは、ひいては宇宙の仕組みの理解にもつながるが、スピリチャルでは2つの説がある。1つは、この世は魂の修行の場という説。もう1つは、この世はディズニーランドのような遊園地という説だ。
 
私はどちらも正しいと思う。2つの説に分かれるのは、魂のレベルの違いにすぎない。
 
私の魂はまだ修行が足りないので、この世は修行の場になる。しかし、魔女レベルになると、この世は完全に遊園地だ。毎日楽しいことが次々に起こっている。
 
また、アセンションというアトラクションを見るためだけに、今回地球に生まれてきた宇宙人の魂もいる。そういう魂を持つ人には、当然のことながら地球上での過去世がない。セレネは、リーディングで何人かそういう人を見つけたという。
 
だが、宇宙人の魂を持つ人が、いきなり地球の3次元の荒い波動の中で生活することは難しい。だから、基本的に外出したがらない。引きこもりの子供の中には、そういう宇宙人の魂が多いと言われている。
 
さらに、子供から人生を経験するのは面倒なので、もっと簡単な転生方法を選ぶ宇宙人の魂もいる。それがウォークインだ。
 
ウォークインとは事故や病気などで身体から離れた魂と入れ替わって、その人の肉体に宿ることだ。事故や病気で生死をさまよった人が、意識を取り戻した時、別人のようになっていたり、ある種の超能力を持っていたりすることがある。そういう場合がこれに該当する。
 
実際、私はセレネが主催する集まりで、そういう人にあったことがある。彼女は、今の感覚と肉体が持っている感覚が違うと言っていた。セレネのところに集まる人達は宇宙人系の人が多い。
 
私もセレネからワンダラーだと言われた。また、魔女も私のことを宇宙人顔だという。
 
ワンダラーとは、地球外の星々で生まれ変わりを繰り返してきた魂で、宇宙人の過去世を持つ人のことだ。彼らが地球に転生した起源は、太古にまでさかのぼる。
 
そして、この時代に地球の輪廻サイクルに新規参入してくるワンダラーもいる。その参入形態の1つがウォークインなのだ。
 
ところで私も魔女のように、この世を修行の場ではなく、遊園地にしたいと思っている。遊園地とは遊び場だが、この遊びをどう捉えるかが問題だ。それによって生き方が変わるからだ。
 
遊びは一般的に、スポーツや趣味など好きなことをして楽しい時間を過ごすことを意味する。そして、楽しいとは快(こころよ)い感情だから、快を味わうための行動が遊びと言える。
 
しかし孔先生によると、物事は陰陽から成り、全ては相対的だ。快いという感情も、不快があるからこそ快だとわかる。それゆえ、遊び感情を味わうための行動ということになる。
 
実際、遊園地にはジェットコースターやお化け屋敷など、恐怖を味わうための施設もある。だから、人生を遊園地で遊ぶように生きるとは、怒り、恐れ、喜び、悲しみなど、様々な感情をたくさん味わいながら生きるということになる。
 
そしてそうするためには、どんどん行動する必要がある。思ったことがすぐに実現するあの世とは違い、この世は行動しなければ思いが実現しない。から、行動しなければ感情を味わえないのだ。
 
しかし、そうはいっても、行動した結果、大失敗したり、大けがをしたり、死んでしまったら、元も子もない。それを避けるためには、法則を知り、それに従わなければならない。だからこそ、孔先生は原理原則を知ることが大切だという。
 
もちろん、法則に従うからといって自由がなくなるわけではない。私はスキーが大好きだが、スキーの神様ステンマルクでさえ、重力に逆らって上向きに滑ることは不可能だ。
 
しかし、重力に従いながらも下向きになら、自由にシュプールを描くことはできる。だから、法則を踏まえつつ、どんどん行動していって、いろんな感情をいっぱい味わう。これが、遊園地で遊ぶように生きる生き方になる。
 
では、この観点で人生を振り返ると、今までの人生はどのように自分に映るのだろうか?実は、あるワークショップで、イフラインチャートと呼ばれる手法を教わった。
 
それは主にキャリア設計や自己啓発の研修で利用されている。だが、人生を振り返るために有効な手法なので、今回それをここで紹介する。
 
ライフラインチャートは、下の図のように、自身の過去とその時の幸福度との関係を表わす。つまり、時間を横軸、幸福の度合いを縦軸にした、生まれてから現在までの幸福度の変化を振り返るグラフだ。

 

 
その効用は大きく分けて2つある。
 
a. 過去の良かったことや悪かったこと、ターニングポイントなど自分の足跡を振り返ることで、現在の自分の価値観や欲求などを知ることができる。
 
b. 何人かでライフラインチャートを相互に発表することで、お互いを深く理解することができる。そのため、短期間でも長年の友人のような関係性を築くことも可能だ。
 
私も実際にワークショップである女性とライフラインチャートをシェアしたが、最初に比べて格段にお互いの理解が深まった。だから終了後は、彼女がとても身近な存在に感じられた。
 
以下に、ライフラインチャートの作成方法について簡単に説明する。
 
1.軸を設定する
まずグラフの軸を設定する。縦軸は幸福度で一番下を0点、一番上を100点とする。横軸は年齢で、中学、高校、大学など、物心ついた頃から現在までの年代が分かるように書き込む。
 
2.過去を点数化する
次に過去を振り返り、その時々の幸福度を点数化したら、その点を線で結んで折れ線グラフにする。その際、社会的な通念にとらわれて点数をつけてはいけない。
実際にその時自分はどう感じていたかが重要だ。あくまで「自分のものさし」
で、どれだけワクワクしたか、幸福だったかを表すのが良い。
 
3.点数の理由を書き込む
最後に、年代ごとに点数の理由を書く。この時はなぜ幸福度が高かったのか、あの時はなぜ充実度が低かったのか、それぞれ思いつく理由を書き込んでいく。
書き込みが終わったらライフラインチャートは完成だ。
 
4.ライフラインチャートを分析する
ライフラインチャートが完成したら、それを分析する。方法は簡単だ。まず、最も点数が高い時と低い時、そして最も点数の上下差が激しい時を見る。そうすれば、そこに書かれている理由から、自分が一体どのような時に幸福感を感じるのかがわかる。
 
つまり、自身の価値観や欲求が浮き彫りになるのだ。ちなみに、私はこれをやった結果、目標を達成した時と、良い人間関係に恵まれた時が最も点数が高かった。だから、私は向上心と達成欲が強く、人間関係を大切にするタイプだということがわかった。
 
前者については自覚していたが、後者については自分でも意外だった。もっと孤高を好むタイプだと思っていたのだが・・・。
 
さらに、自分のライフラインチャートを見て、もっとおもしろいことを発見した。縦軸の振り幅、つまり幸福度の振り幅が非常に大きいのだ。
 
要は、感情の起伏が大きくなるような出来事が、まるでジェットコースターのコースのように周期的に訪れるということだ
 
私はそれまで、自分の人生は波乱万丈で、少しも良いとは思っていなかった。だが、チャートを見れば、感情の振り幅を目一杯経験したことは確かだ。だから、それだけ人生を謳歌しているということに気が付いた。
 
それで、自分の人生も悪くないなと思えるようになった。これは、自分にとって大きな気付きだった。
 
読者の方も、ライフラインチャートは簡単につくれるので、できれば今すぐにやってほしい。そうすれば、自分の新たな一面を発見し、人生をより肯定的に見れるようになるだろう。
 
以上で、今回の記事は終了とする。今回は、感情が遊園地で遊ぶように生きる生き方の指標となることを指摘した。だが、そもそも感情とは何か?

次回は、その感情についてもっと掘り下げていく。そして、この世に生まれた意味の本質にも迫るつもりだ。できれば、次回も読んでほしい。