もうアメリカに来て2年近くなった頃、夏の日のことです。


アリシアとして女装を始めたアレックスは速いペースで衣類やメイク道具を整えていきました。昨年の春に気になる男性として私の前に現れ、その後、恋仲にもなったのに、次の年には同じ女装仲間になり、しかも女性ホルモンを摂取し始めるなど、私よりも早く女性化プロセスを進めていて、とても不思議な気持ちになりました。


結局、彼は女装に夢中になってしまい、私との恋愛関係もなくなってしまいましたが、友達としては週1回くらいのペースで会い、食事したり一緒に出かけたりしていました。結局、その年のアニフェスは行かずじまいでしたが。


そんなある日、アリシアの姿で彼が私の家に遊びに来ました。その頃のアリシアは髪の毛を結構伸ばしていて、すでに女性用の下着も着用していました。Tシャツにショートパンツという出立ちでしたが、ブラジャーがTシャツから透けて分かりました。


私: アリシアってブラ着けてるみたいだけど、胸はどうなっているの?


アリシア: パッドは入っているけど、ホルモンで胸も膨らんできたのよ。見てみる?


私: うん、見せて!


アリシアはTシャツの襟元を開けて、ブラを下げて見せてくれました。結構膨らんでいて、胸が平らの私にはかなりの衝撃でした。そして、私にも触らせてくれました。しかも柔らかい!


痛いから揉んだり乳首はイジったりしないでね、というアレックス改めアリシアに、なんとも言えない気持ちが沸きました。だって、恋人として好きだった彼が、女性ホルモンで膨らんできた胸を私に触らせたわけですから。


アリシア: 私がこんなふうになっちゃって、ゴメンね。トシは新たなボーイフレンド見つけても構わないわ。


私: 謝ることじゃないのよ。アリシアは彼氏欲しいの?


アリシア: 私はまだ彼氏はいらない。まずはもっと女性っぽくなってからよ。女性ホルモンの影響からか性欲もすっかり落ちちゃったし…


いつの間にか女性化では追い抜かれたアリシアに、いろいろ情報を得た私でした。


私のアメリカの勤め先から、次の年の4月に帰国させると知らせがきました。残り10ヶ月ほどとなったアメリカ生活、今更ボーイフレンドを無理に探さず、アリシアと楽しもうと思いました。