メイクや女装しての外出デートを初めてしたのですが、緊張しまくっていた私の心をほぐしてくれたYさんの優しく気遣いある人柄、爽やかな見た目、話の面白さなどにますます好意を抱いてしまいました。幸い嫌われることなく、二回目もお誘いいただけて、本当に嬉しかったです。


身長が高めの私は女性姿で出歩くのに全然自信なかったですし、まして女性トイレなんて入れませんでした(性別違和の治療をしている今でもトラブルが怖くて入れません)。その辺りのことをYさんに正直に伝えて、二回目も似たような形で女装ルームに近い場所で飲食しました。


二回目の飲食デートも本当に楽しく、2人でお会いできるだけで私は嬉しかったのですが、普通のカップルみたいにもっと色んなところに出かけられたら更に良いのに、と欲が出始めました。それで、正直にYさんにその思いを伝えてみました。


Yさんはしばらく考えてから、それなら女性らしい姿はしないで、どっちにでも取れる格好で来てもらって、トイレは男子用使ったら良いんじゃない?って仰りました。


私は好きな人の前では可愛い女性で居たいなぁと思い、かなり悩みましたが、そもそも色んなところに一緒に行きたいと自分から提案したので、その矛盾に気付き、Yさんを困らせているんじゃないかとも思いました。


悩んだ末、女性姿で会う時は場所を限定し、一緒に行きたい場所がある時は中性ファッションにしたいと伝えました。その場合、男子として一緒に外を歩いたら、Yさんが興味なくなっちゃうかも、と不安にはなりましたけど…


Yさんが好きなアニメのイベントに一緒に行きたかったので、いよいよ中性的な格好で外出デートすることになりました。


人目を気にせず私と一緒に歩きやすいように、私はちょっと男性寄りにファッションを整えましたが、はたから見たら、歳の離れた友人か、もしかしたら親子に見えたかもしれません。

その日、そのアニメイベントやオタク系のグッズショップなど、日が暮れるまでいろいろ出歩いたのですが、デートの最後、人目に付かないところで突然、口にフレンチキスされました。


意表をつかれてビックリしましたが、としえさんが男性姿でも俺は好きだからね、と囁いてくれました。しかも、いつの間にか手も握ってくれていて、もう、嬉しく嬉しくて涙腺崩壊しそうでしたが、何とか堪えました。


また会おうと言ってくださったので、次回を心待ちにしながらその日は別れました。次のデート以降の話はまた書きます。