線香花火〜恋と絆〜 | DJとししのウギブギぶろぐ

線香花火〜恋と絆〜

連続ブログ小説


プロローグ


俺はもう二度と、人を好きになる事はないだろう。

俺はもう二度と、人を愛する事はないだろう。

そしてもう二度と、人から愛される資格などないだろう。


2005年5月12日。

ちょうど2年前のこの日。


俺は…………



愛する人を失った…―――。

第一話「過去」


2007年5月12日。


本日の天気は快晴。


2年前の天気とはうって変わって晴れている。


日射しは強く、風も暖かいものに変わり、季節は春から夏に向けて、変わっていくものを感じさせた。


少し強めに空気を吸い込むと、線香の匂い、日射しで石が焼ける匂い、色々な匂いが混じりあっていた。


俺は今、墓地にいた。


利「おっす雅。やっぱりここにおったんや。」

雅「利も来たんや。」

俺に話かけきたのは小学校からの親友の利之(としゆき)だった。

利「あれから、2年経ったんやね。」


雅「ああ。もう2年経った。」


利之は雅と会話を交わした後、あるお墓にお参りをした。



雅「利、この後暇?」


利「この後はちょっと………………暇やね。」


雅「考えんでも暇っち分かっとったやろ?(笑)どっかで皆と集まって話さん?」


利「いいよ!じゃあファミレスでも行こうか?」


そう言って利之は携帯を取り出して皆に連絡をとった。



雅と利之がファミレスに行くと、もう皆が集まっていた。



翔「利、久しぶり!前に会ったのいつやったっけ?」


こいつの名前は翔(しょう)。俺(雅)の双子の弟。


真「いや、1週間前に俺ら集まったし!(笑)」


今、ツッコミを入れたのが真太(しんた)。高校生の時友達になって以来、常につるんでいる。


利「あれ翔?今日は緑(みどり)ちゃんはいいと?」


因みに緑ちゃんとは、翔の彼女である。


翔「今日は仕事やけ大丈夫!」

真「最近緑ちゃんに会ってないねぇ。」

利「確かにねぇ…。」

翔「まあいつか会えるよ!」

利・真『「翔次第やし!(笑)」』

皆で馬鹿な話をして笑っていると、真太があることに気がついた。



真「雅、どうした?」


雅「いや、ちょっとね…………。」


翔「そっか。今日は、あの日か………。」


真「あ、そうか。ごめん……………。」


利「雅、こんな事今言うの場違いっつーの分かって言うけど、もう恋せんの?」


雅「今の所、考えられんね…………。」


利「そうよね……。ごめん。急に、こんな事言って。」


翔「でも、もうそろそろいいんやない?次の恋に進んでも。」

真「俺もそう思う。もうそろそろいいんやない?」



すると突然、雅が突然テーブルを叩き立ち上がった。


雅「ごめん!まだ忘れられんのちゃ!勝手に言わんでくれ!今日は………先に帰る。………………………………少し放っておいて。」




雅は伝票を取り、レジで精算を済ませ、店を出ていった。




利「ちょっとまだ早かったかね?」


翔「そんなことないやろ。もう2年経つんばい。もうそろそろいいやろ。」


真「忘れろとは言わんけど、次の段階に進んでほしいよね。」



雅が店を出ていった後でも、仲間達は雅の心配をしていた。









その頃雅は1人、車に乗り込み、タバコに火をつけ、車を自宅へ向けて走らせていた。


雅「なあ?俺も恋してもいいのかな?もう分からんくなってきた。」

雅は"ある人物"に問いかけていた。



この時雅は知らなかった。

来年のこの日、運命的な出逢いがある事を。

そして、その出逢いが雅の運命を変える事を。


自宅に着いて車から降りると、少し強めに風が吹いてきた。


そして空を見上げると、


雅「眩しいな…。」


雅はさっきより眩しい太陽に不思議な違和感を感じていた。



    ―続く―