素材×技術 -11ページ目

全てが順調

最近は夜がとっても寒い。今日は長袖の綿のカーディガンを羽織って学校に来ました。

たーまんです。


本日、データがちゃんと記録されているかを確認するためや、私の論文に間に合わせるという理由で、盆から今までのデータを抽出しにいきました。

9月中頃に差し掛かろうかというのに、日中はとっても暑いですね。

 朝から私、熱ゼミのユダくん、水沼さんの3人で現場に行きました。

ユダくんは熱ゼミのM1(修士1年生)で、去年から瓦屋根の熱環境の測定を担当していて、我々の研究にとってとても重要な役割を果たしていています。 我々のような計画系の人間は機械に疎い、機械は難しいと思いこんでいるところがありまして、そこに対して的確にアドバイスをしてくれたり、データの整理・図式化、熱ゼミの先生、宮崎先生との橋渡しと、いつも助けて頂いています。

何より彼は冷静です。それが少し焦り気味な私を落ち着かせてくれます。

 また昨日、宮崎先生からのメールにより、熱ゼミのB4(学部4年生)の水沼さんも我々の研究に参画していただけるというお知らせを頂きました。非常に心強いです。まだ入ったばかりで何かと分からないことがあるかと思いますが、私にとっても非常にありがたい、心強い、そして背筋が伸びる思いです。

写真に写っているのがそのお二人。
素材×技術
素材×技術
データロガーに付いているUSBを取り外し、
パソコンで確認をしています。

またもう少ししたらデータの全貌はお話しします。湿式工法がとてもおもしろい事になっているみたいですよ。

この作業を4体全て行いました。
うれしいことにちゃんとデータがとれていました!!!!!
よかったー。





 で、私は以前ガシが言ってた機械に記録されていたデータの抽出を担当しました。
素材×技術

遠目から見ると、この機械が入ったことで以前よりバランスが良くなった気がします。シンボリックにタワーが建っているみたいでしょ(建築の人間はタワーとかに弱いんです)
ただ、そう思ったのは私だけでしょうか。

素材×技術

もう一度彼に関して説明しますと、彼はピンポイントの環境を読み取ってくれます。
読み込む環境とは気温湿度風速風向き降水量気圧日射量が主です。

この場所はグランドの一角ということもあり、風が常にふいていて、それにより何か影響がでているかもしてません。そこで、ピンポイントでの環境を読み込んでおくと、議論しやすいので、設置して頂きました。

今日、ユダくんから説明を受けたのですが、日射量は太陽がどれだけ照っているかを知るための指標なので、瓦がどのくらい熱量を吸収し、温度を上げているかを知ることができるようです。

なるほど、勉強になる。


素材×技術
データの抽出方法ですが、写真のようにパソコンと左上に写っている白い直方体の物体を接続します。
その白い物体は本体に記録されているデータを取り出すためのコネクターのようなもの。

このデータも無事にとれていました。


今日はタイトル通り全てが順調でありました。

来週はCとD工法のファンを止めての測定を行います。ファンを止めるとどのようなデータがとれるのかを確認するためです。メンバーの方よければ来て下さい。

とても楽しみです。



何かを一生懸命取り組んでいると、
こんなことをしたいな、こうしたらどうなるんだろう?と様々な夢を思い描けます。
若返りの秘訣かな。

これからもがんばって下さい、モックアップちゃんとその仲間達。

ではまた。

アナタノコトガスキダカラ





東北行脚②〜空気層の役割〜

どうも皆さんこんにちは
たーまんです。

先日言っていた東北の瓦建築を説明したいと思います。

今回東北に行ったのは学会があった からではなく、もう一 つ理由がありました。
そうこの写真の瓦の建物を見に行くことが目的でもありました 。
この建物は「山居倉庫」と言いまして、明治26年(1893年)に建てられた米蔵です。現在は15棟あるのですが、最初は7棟でした。場所は山形県酒田市にあり、米どころ山形県、つまり庄内地方故に米を保管するために非常に重要な役割を果たしています。

しかも、驚くなかれ、未だに現役(所有はJAです)。

現役であることは私はとても重要だと思っています。
私は研究内容故に、最近、歴史的建造物を見に行く機会が非常に多いのですが、
現役で使用されている建物と、観光のために綺麗に管理されている建物では、建物の持っている空気感が違うことをよく感じます。

山居倉庫は写真では何度も見ていて、欅並木沿いに同じ形の建物が何棟にも渡って並んでいる姿に感動を覚えていました。瓦 は単体ではなく、このように均質的に何層にも並ぶ姿も美しいと思います。
瓦の屋並み(やなみ)とでも言うのでしょうか。
(ここに木が植えられているのには理由が、、、、、、後で説明します)

上の写真が山居倉庫の模型。正面に川があり、昔はそこから出荷をしていました。
下の写真が川側のファサード。反対側と表情が違うのが分かります。

この建物は機能的に非常に優れた工夫がなされています。

素材×技術

これが正面からの写真。よーくこの写真の屋根の方をご覧下さい。
瓦屋根が下の蔵と切り離して葺かれているのが分かると思います。


素材×技術

近づいて見てみると、蔵のみを土で仕上げ(厚さは20cmあるようです)、その上に束石、束が設けられ、そこに垂木、野地板、瓦が葺かれているのが分かります。

つまり、2重構成になっているのです。
それは積み重ねた俵の熱、つまり室内の熱を放熱、屋根の伝導熱を防ぐ役割を果たしています。

断面図を見ると更に分かると思います。オレンジ色の箇所は空気層ではなく、そこはもう外部です。

素材×技術

大胆すぎる、、、、、、、、、、、しかしその思い切りが私に感動を与えてくれます。

当時の人は空気層が如何に優れた仕事をしてくれるかを分かっていたようです。
先生と私はこれを見た瞬間感激しました。

これによって、我々のモックアップで考えている事が間違いないことを確信しました。










この建物はもう一つ工夫された箇所があります。

ではまた写真をよく見て下さい。
素材×技術

蔵と外壁(黒い杉板)の間に隙間があるのが見えますか?

そうここも2重構成で外壁を仕上げています。「屋根だけでなく壁も」と知った瞬間生まれたての子馬のように足ががくがくでした。

言い過ぎでした、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、

しかし、じゃあなぜこちら側だけ2重構成を取っているかと言いますと、
こちら側は西を向いていて、

夏の西日、冬の強い季節風から蔵、つまりお米様を守るために設けられたようです。

先程書いた、欅並木もただ美しさではなく、同様の理由で設けられたのです。

素材×技術
この写真がその隙間の写真。


しかし、当時の人の環境を読み込む目に感動です。更にそれに対する解決策のシンプルなこと。

ただ2重構成にしただけ。かなわない。



このようにとっても感動しすぎて、一度見て、また帰りに見に来る、つまり二度見をするぐらい感動した我々甍研究体でした。

瓦最高!!!!!!



東北行脚①

先週の不摂生により、顔にニキビがいっぱい出来て、最終的に唇にニキビができた

たーまんです。

先月の末、学会のために東北地方に行き、おいしいご飯を食べ、街を楽しみながら



勿論、、、、、
瓦屋根を見て参りました。

今回は東北地方と瓦屋根、特にいぶし瓦を用いる可能性が低い地方であっり、やはり、釉薬瓦が多かったです。ただ少し北に(私の印象では秋田県)行くと瓦がほとんど見られませんでした。鉄板の屋並みだけになっていました。

私の研究テーマの瓦は日本のみならず、全世界で用いられている素材です。しかも歴史は非常に深い。深みが違います。考古学的に分析なさる研究者もいらっしゃいます。

どこに行っても瓦に出会える、こう言う少しオタクっぽいですが、つまり

どこに行っても研究ができるという優れた研究対象でもあります。

本当に出会えて良かった。







前段が長くなりました。
で、今回の学会に行ったのには理由がありまして、とってもいいことがありました。

そう、我々のホームページに記載されています


コンペの表彰式がありました。
(内容は研究室のホームホームページ のWorksをご覧下さい)

まだ、研究室に4年生が入って間もない頃にしたコンペの作品が佳作でありますが、入選し、表彰状までいただけたのです。


素材×技術
これは表彰中の先生。日本建築学会会長、佐藤滋会長直々に頂きました。


研究室は4年生が入って間もない間はなかなかお互いの距離感がつかめず、プロジェクトをうまく進めることが出来ないものなのですが、なぜかうまく進み、賞までいただくという結果になりました。

実はこの案は最初は「瓦屋根に水をかけたら室内環境が冷やされていいんじゃない」の先生の一言から始まったプロジェクトでした。それを雨をうまく組み合わせ、先生とみんなで議論を重ねていくうちにあれよあれよと話が膨らみ出来上がった作品です。

私はこのコンペに参加して、建築は一人、もしくは一つのアイディアのみが独走するのではなく、様々な人のアイディアが収斂されて良くなるものだと思わされました。特に、そういう様々な人の意見が入った物はいい物であると思います。


素材×技術


素材×技術


で、その作品も体育館に飾られていました。このような形で自分たちの作品を見ると、誇らしく思います。

以上の内容は前段で、
本題にさあ行こう、さあ行こうと思っていたらとても長くなったので、
次回東北の瓦建築を紹介します。ではお楽しみに。