みなさん、こんにちは。
とし総子です。
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みなさんは過去に大家さんが直接家賃をもらいにやって来るタイプのアパートに住んだことはありますか??
私は幼い頃から猫や犬と暮らしてきたので、
どうしても動物を飼っていいという貸家だと
古くて、ちょっとぼろい(言い方!!)家になりがちでした。
(最近はおしゃれなお家なのに、動物OKなところ増えてますよね。
正直、私は怖くて住めないな、、、とテレビなどを見て思ったりします。)
けっこう引っ越しも多くて、
いくつもの家やアパートを渡り歩いてきましたが、
一度も家賃を直接取りにくるというところには住んだことがないな、と。
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今回ご紹介します作品は、
マンガです。
高江洲弥先生の『先生、今月どうですか』です。
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只今、三巻まで刊行中です。
表紙に素晴らしく可愛らしく描かれているのが、
主人公の佐久間 紫(むらさき)は女子高生で、
大家である一家の長女で、
そしてその両手には不思議な能力をもっている主人公です。
いつも黒い手袋をしている紫は、
その手で触ったものの未来の断片を見てしまいます。
なのでいつもはその手袋をして生活をしているのですが、
ひょんなことから
その手袋をとって店子である売れない作家先生の手を握ったことをきっかけに、
彼が未来の自分の結婚あいてであることを知ってしまいます。
はじめて書き上げた作品が有名な文学賞をとり、
有名になるのですが
その後は全く売れず、、、
家賃も滞りがちです。
生活能力が低く、
お金がないのに本を買ってしまう。
紫よりも16歳も年上なのに、
どこか放っておけない空気を醸し出す先生に、
紫はお弁当を作っていってみたり、
部屋の掃除を手伝ったり、
新作がなかなかうまく書けないというのを励ましたり、
彼女にできる限りで支えようとします。
その姿が本当に、
一生懸命でかわいくて、
顔がかわいい以上の、
好きなひとのために自分のできることをどんどん増やしていこうという心意気に、
応援せずにはいられないな、、、と思ってしまいます。
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紫と先生以外にも、
アパートに暮らす他の住人のひとたちもとっても楽しい人たちです。
服飾関係の学生さんである英(はなぶさ)さんは独特のセンスで、とってもマイペース。
でも人の感情の機微に繊細によく気付いては、
そっと自分の胸のなかにしまっておいてくれる人です。
素敵なおじいさんの不破さんは、
テレビゲームや縫物、絵画など、
いろんな趣味に手を出しては日々を楽しんでいるのですが、
その正体は、、、
夜の世界で働いている美女の速水さんは、
惚れっぽくて、深入りする速度が速すぎるひとです。
でも、その深入りが重いと言われて振られてしまうことも多いひとです。
地下アイドルとして活動中の仙木さんは、
まだ芽が出ていないけれど、日々頑張り中。
朝は芸術的な寝ぐせを披露してくれることもあります笑
アパートの住人のほかにも、
紫ちゃんの友人の芹ちゃんはクールなんだけど、
紫ちゃんのことが大好きで、しっかりしているように見えがちな紫ちゃんが
突っ走ってしまうところの綱引き役をしてくれています。
紫ちゃんのお父さんとお母さんも、妹ちゃんも、
ちょっとへんで、かわいらしくて、真っ直ぐな人たちです。
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真っ直ぐな恋愛ものは、正直苦手だったのですが、
主人公の紫ちゃんの可愛さに負けて読んでおります。
最初は、
「未来が視えて、この人が夫だと分かったから先生が好きなの?」
とか思っていたのですが、
三巻まで読んで、ああそうじゃなかったんだ、と分かってより彼女たちが好きになりました。
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先生の小説が書けない、書いても売れない、という状況の苦しさも
このお話の魅力なんじゃないかなと思います。
なかなか一作目を超えるものを書けない先生が、
いつかこの状況を自分で壊して、
紫ちゃんの気持ちにこたえてくれるといいな、、、と思いながら読んでいます。
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高江洲先生の絵は透明感がすごくて、
ちょっとだけ『繭、纏う』の原百合子先生の透明感に近い気がします。
(原先生は、主人公たちの透明さと共に闇の透明さも凄いです。
高江洲先生は、人物たちの全体が瑞々しい印象を受けます。
どちらも美しい絵です!!)
(この作品も、またご紹介したいと思っています!)
一巻のあたりでは、そこまで紫ちゃんの服装も制服や一般的なものが多いのですが、
英さんと交流が深まってからどんどん個性的な服を着るようになっているのも
見ていてとても楽しいです。
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読んでいて、恋をする彼女のひたむきさに
人を愛する行為の眩しさを感じられる、
素敵な漫画です。
是非読んでみて下さい!
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ここまで読んでくださって、本当にありがとうございます。
このブログでは、私が面白いと思った作品を紹介していく場所です。
またよければ、是非覗いてみて下さい!
そしてコメントでこんな漫画も面白いよ!と教えて下さると
狂喜乱舞で喜びますので、よければお願いいたします(=゚ω゚)ノ
それでは、今日はこのあたりで失礼いたします。