大いなる不在 | アレレの映画メモランダム/休日は映画の気分

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ジャンルや新旧問わずに週末に映画館に通っています。映画の感想から、映画がらみで小説やコミックなんかのことも書ければ。個人の備忘録的なブログです。



大いなる不在


2024年作品/日本/133分

監督 近浦啓

出演 森山未來、藤竜也、原日出子


2024年9月28日(土)、下高井戸シネマで12時00分の回を観賞しました。


連絡を受けた卓(たかし)が、妻の夕希と共に久々に九州の父の元を訪ねると、父は認知症で別人のようであり、父が再婚した義母は行方不明になっていた。卓は、父と義母の生活を調べ始めるが(以上、公式サイトからの引用)、という物語です。




《短い感想です》


長編二作目という近浦啓さんの監督作品。様々な切り口が内包されている。父と息子の確執と和解、認知症患者を抱えた家族の問題、そして夫婦愛についてのドラマでもある。物語の紡ぎ方が巧妙で、“え?”となる導入からラストまで緊張感が持続。映像も絵の作り方、風景の切り取り方が洗練されて美しい。ただ、認知障害患者の介護という点では社会問題としての捉え方は薄い。またそれぞれの人物が少しずつ描きたりてない感じ。答えは出ないタイプの作品だが、人生とはそういうものだろう。藤竜也さんを筆頭に出演の皆さんの演技が素晴らしい。


「侍タイムスリッパー」と同じく自主制作というのが凄い。上映後に近浦監督から挨拶がありサイン会が開かれた。自分自身の身に起きたことがドラマに重なり考えさせられることが多かった。




トシのオススメ度: 4

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1 私はお薦めしません


大いなる不在、の詳細はこちら: 公式サイト


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