リバー、流れないでよ
2023年作品/日本/86分
監督 山口淳太
出演 藤谷理子、鳥越裕貴
2023年7月8日(土)、下北沢トリウッドのシアター1で、16時の回を観賞しました。
舞台は、京都・貴船の老舗料理旅館「ふじや」。静かな冬の貴船。ふじやで働く仲居のミコトは、別館裏の貴船川のほとりに佇んでいたところを女将に呼ばれ仕事へと戻る。だが2分後、なぜか再び先ほどと同じく貴船川を前にしている。「・・・・?」(以上、公式サイトからの引用)、という物語です。
いつもフォローをさせていただいている映画ブロガーさんたちが、みなさんオススメされているのを読みまして私も行ってまいりました。こちらの作品は小規模公開で、現在、都内で5館。しかも1日複数回上映しているのは、下北沢トリウッド とTOHOシネマズ日比谷(池袋は午前1回、午後1回)という状況なのです。
私は自宅からすぐに行ける下北沢トリウッドへ。初めての劇場なので記録として写真貼ります。分かりにくい場所で、階段上がって2階にありました。映画館というより小劇場という感じでキャパは50席程度。快適とは言えないけれど清潔で観やすくて、黄色の座席が可愛いらしかったです。私が観た回は満席でしたよ!
《感想です》
- 映画ブロガーさんの口コミがなければ観に行くことはなかった
- コメディではありますが、ホンワカできるちょっといい話
- 全部、舞台で再現できそうで、そのうち本当に上演しだすかも
こちらの脚本を担当されているのは、森見登美彦さんの長編小説をアニメーション化した「夜は短し歩けよ乙女(17)」や「四畳半タイムマシンブルース(22)」の脚本家である上田誠さんという方です。その後の「前田建設ファンタジー営業部(20)」の脚本を書いた方と言ったほうが伝わりやすいかもしれません。
この方は劇団ヨーロッパ企画の代表でもあるとのこと。劇団出身というのは「リバー、流れないでよ」を観ると〝なるぼとなー〟と納得します。なお、上田さんが本作と同じく山口淳太監督と組んだ「ドロステのはてで僕ら(20)」は世界で評価されたそうですが未見。時間があったらレンタルで観たいと思いました。
前置きがまた長くなりました。ドラマの舞台は京都の貴船神社。源義経がまだ牛若丸だった頃、天狗に修行を受けたという鞍馬の近くにあり、夏は風流に川床で涼をとりながら食事ができるので観光客にも人気のスポットかと。私は若い頃に鞍馬口から鞍馬寺方面には何度も行ったのですが、貴船方面はなぜか無縁でした。
なのでこの映画を観終わって、貴船神社にぜひ参拝にいちど行ってみたいと思いましたねー。あの辺りは霊言あらたかな雰囲気、神秘的で映画で描かれているような不思議が起きそう。どんな不思議なことが起きるかはネタバレになるので書かないです。ある仕掛けについても、ぜったい白紙で観た方がいいと思います。
キャストも劇団の方々が占めていて存じ上げない方が多く、それが返って新鮮でした。演出も場所が移動しないので場面転換という感じで、オーバーアクトな演技は明らかに舞台的な感覚です。全部、舞台で再現できそうで、そのうち本当に上演しだすかもしれないですね。一粒で二度美味しいという企画のよう、笑。
コメディではあるのですが、大団円でホンワカできるちょっといい話でもあります。気になったのは、季節感かな。こちら撮影は夏から冬に跨っていたのかしらん?なお、ポスターを見ても、どんなドラマなのか全く想像がつかなかったので、映画ブロガーさんの口コミがなければ多分観に行くことはなかったと思います。
ご紹介いただき、ありがとうございました。
トシのオススメ度: 4
この項、終わり。