キングダム2 遥かなる大地へ | アレレの映画メモランダム/休日は映画の気分

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ジャンルや新旧問わずに週末に映画館に通っています。映画の感想から、映画がらみで小説やコミックなんかのことも書ければ。個人の備忘録的なブログです。


キングダム2 遥かなる大地へ


2022年作品/日本/134分

監督 佐藤信介

出演 山崎賢人、吉沢亮、橋本環奈


2022年7月16日(日)、TOHOシネマズ府中のすけ5で、14時20分の回を観賞しました。


天下の大将軍を志す戦災孤児の少年・信(しん)は、弟のクーデターにより玉座を追われた若き王・えい政(えいせい)と運命的な出会いを果たし、河了貂(かりょうてん)や山の王・楊端和(ようたんわ)と協力しながら、えい政の玉座奪還に成功する。半年後、隣国・魏が秦への侵攻を開始。秦は国王えい政の号令の下、蛇甘(だかん)平原に軍を起こす。歩兵として戦場へ赴いた信は、同郷の尾兄弟や頼りない伍長・澤圭(たくけい)、子どものような風貌に哀しい目をたたえた謎の人物・羌かい(きょうかい)と共に、最弱の伍(五人組)を組むことに。戦略上有利とされる丘を魏軍に占拠され劣勢を強いられる中、信が配属された隊を指揮する縛虎申(ばくこしん)は、無謀とも思える突撃命令を下す(以上、映画.comからの引用)、という物語です。


原作コミックは未読でしたが、前作が大変面白かったので続編にも大いに期待しておりました。副題が〝遥かなる大地へ〟ですか!このタイトルを聞くと、ロン・ハワードがトム・クルーズとニコール・キッドマンで撮ったあの(私の中では)傑作「遥かなる大地へ(92)」を思い出してしまいます。大地を馬で駆けるクライマックスシーンを観ると、本当に重なってみえました!



《感想です》


  • 大平原を埋め尽くす兵士、スピード感ある騎馬隊アクションで、前作とは異なる趣向が楽しめます
  • 信の立身出世ものがたりがいよいよ幕開けという感じのストーリーでこれからが本番のよう
  • いろんなキャラの濃い人物が出てくるなかで主人公の信がいちばん魅力が薄くなり損な役回り


まずは本作もとても面白かったですよー!中には日本人が中国のお話で中国人を演じることに無理があるというご指摘もあろうかと思いますが、そんなこといったらハリウッド映画なんてアメリカの役者さんが平気でドイツ人やイタリア人を演じたりしてますし、かつどの国の人を演じても英語で押し切ってしまいますからね。それに比べれば、私はあんまり気にならないです。


さて今回のドラマでは、主人公の信(しん)が身を寄せている秦(しん)へ、隣国の魏(ぎ)の大軍が攻め入ってくる話を描いています。蛇甘(だかん)平原をめぐる秦と魏の熾烈な戦いです。この戦いに血気盛んな信も一兵卒として参加するのですが、最弱と言われた五人組をひっぱり功を成したことで出世街道の第一歩を踏み出す、という感じのストーリーになっていました。


大平原を埋め尽くす兵士、騎馬隊のスケールに目を見張ります。前作は特徴のあるキャラクターが次から次へと登場し、個人対個人あるいは小規模な戦いが中心で、かつ場所も山中や宮殿と割と閉鎖的なところが中心になっていたように記憶しています。一方で今回は、軍隊と軍隊の衝突。しかも身を隠す場所もないような平野。なのでまた趣きが異なる味わいがありましたね。


ただこのドラマに難があるのは、いろんな人物が出てくるなかで主人公の信がいちばん魅力薄で、つまらないことかと。周りがみんな食ってしまったような感じになっていました。まあまだ続くドラマのなかにあって、今回はたまたまそういうパートなのかもしれません。今回は信が上に立つ人たちの考え方や行動に触れ、自分のいたらなさに気づくという、実は地味なお話なんですね。


肩で風を切って歩いていた新入社員が、伝説と言われるやり手の営業部長の今も消えない影響力や出世とは縁のない叩き上げのベテラン営業マンの心意気に触れ、自分を見直すわけですね。そこの心の動きが本当はもっと面白く描けるはずなのに、あんまり上手く行ってないような。なんかどうしても合戦のほうへ目が行ってしまい、人間ドラマの方が単調になってしまった感じ。


しかしこれコミックは大長編になってますが、いったいどこまで創るつもりなんでしょう。




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1 私はお薦めしません


キングダム2 遥かなる大地へ、の詳細はこちら: 映画.com


この項、終わり。