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小学生は、あらゆることに格差があります。
身長、体格、筋力、敏捷性、運動能力、経験……。
同じ学年でも、本当に一人ひとり違います。
でも、私が一番大きな差になると思っているのは、思考力です。
そして、その思考力には「これまでどんな経験をしてきたか」が大きく影響します。
自分で考えた経験。 自分で決めた経験。 失敗して、もう一度考えた経験。
そうした経験の積み重ねが、少しずつ「自分で考える力」になっていく。
だからこそ、子どもに対する親の関わり方は、とても大切です。
ただ、親だからこそ難しいこともあります。
我が子が失敗しそうになると、つい手を出してしまう。
傷つかないように先回りしてしまう。
言わなくてもいいことまで言ってしまう。
それは、親が子どもを大切に思っているからこそなんですよね。
「親はなくとも子は育つ」
そんな言葉があります。
もちろん、親はいたほうがいい。
でも、親だけで子どもを育てるのは、かなり難しい。
私はそう思っています。
昔は、地域の大人が他人の子どもを叱ることがありました。
コンビニの前でゴミを散らかしていれば、
「こら、ゴミを捨てるな」
電車の中で高齢者を押しのければ、
「そんなことをしちゃいけない」
と言ってくれる大人がいた。
ところが今は、なかなかそうはいきません。
「他人の子どもに口を出すのは……」
「トラブルになったら嫌だな……」
そんな思いもあるのでしょう。
だから、見て見ぬふりをする。
もちろん、何でもかんでも他人の子どもを叱ればいいという話ではありません。
でも、子どもに本気で関わってくれる大人が減っていることは、少し寂しいことだと思います。
だから私は、スポーツには大きな意味があると思っています。
スポーツチームには、親以外の大人がいる。
時には厳しく叱る大人がいる。
失敗しても、
「次はどうする?」
と一緒に考えてくれる大人がいる。
頑張ったときには、
「よくやった」
と認めてくれる大人がいる。
そして、仲間とぶつかり、仲直りし、助け合う。
そういう経験の中で、子どもは身体だけではなく、人としても成長していく。
子どもを育てるのは、親だけではない。
親には親にしかできないことがある。
そして、親以外の大人にしかできないこともある。
だからこそ、私は子どもたちと本気で向き合いたい。
バレーボールを教えるだけではなく、
「この人に出会えてよかった」
いつか、そう思ってもらえる大人でありたいと思っています。
子どもの居場所は、大人の居場所でもある。
そんな場所を、これからも大切にしていきたいですね。