いつもブログをご覧いただきありがとうございます
一期一会 〜小学生バレーボールと共に歩んだ半生〜
「一期一会」
茶道の世界で生まれたこの言葉は、
“この出会いは一生に一度のものと思い、相手と向き合う”
という意味を持つそうです。
歳を重ね、長く小学生バレーボールに関わってきた今、この言葉の重みを昔より深く感じるようになりました。
子どもたちとの出会い。
保護者との出会い。
共に汗を流した指導者との出会い。
そして、苦しくても逃げずに向き合ってきた自分自身との出会い。
振り返れば、私の半生は「一期一会」の連続でした。
勝つことだけを求めていた時期もありました。
どうすれば強くなるのか。
どうすれば県大会で勝てるのか。
どうすれば全国に届くのか。
毎日のように考えていました。
当然、厳しい言葉を掛けたこともあります。
悔しくて眠れなかった夜もあります。
結果が出ず、自分の指導を否定されたような気持ちになったこともありました。
それでも、体育館に行けば子どもたちがいる。
昨日まで泣いていた子が笑っている。
全く声が出なかった子が仲間を励ましている。
試合で逃げていた子が、震えながらボールを呼んでいる。
そんな姿を見るたびに思うのです。
人は、誰かとの出会いで変わるのだと。
そして、それは子どもだけではありません。
指導者である私自身も、子どもたちに育てられてきました。
不器用だけれど真っ直ぐな子。
誰よりも負けず嫌いな子。
優しいけれど自信を持てない子。
期待され苦しみながらも逃げなかった子。
一人として同じ子はいませんでした。
だから指導に正解なんてない。
同じ言葉を掛けても、届く子もいれば届かない子もいる。
背中を押した方が伸びる子もいれば、そっと待った方が強くなる子もいる。
指導とは、技術を教えることだけではない。
目の前の子どもと本気で向き合うこと。
その子の人生の一瞬に責任を持つこと。
私はそう思っています。
時代は変わりました。
指導の在り方も変わっています。
昔のように厳しくするだけでは人は育たない。
しかし、優しいだけでも強くはなれない。
だから私は悩み続けています。
どうすれば子どもたちが将来、自分の力で立ち上がれる人間になるのか。
勝利は大切です。
本気で勝ちたいとも思っています。
でも、本当に残したいものは、トロフィーの数ではありません。
苦しい時に逃げなかった経験。
仲間を信じた経験。
努力しても上手くいかない悔しさ。
それでも挑戦した記憶。
それらは、いつか大人になった時、必ず人生を支える力になる。
私はそう信じています。
そして、どれだけ長く指導しても毎年思います。
今年のチームとは、今年しか戦えない。
今の6年生とは、もう二度と同じ時間を過ごせない。
だからこそ、一日一日の練習が尊い。
当たり前のように集まり、当たり前のように怒って、笑って、ボールを追い掛ける時間は、実は永遠ではない。
卒部の日になると毎年気付かされます。
「あぁ、この時間は一生に一度だったんだな」と。
一期一会。
この言葉は、子どもたちだけに向けるものではありません。
支えてくれる保護者も、共に悩むコーチも、ライバルチームも、すべてが一度きりの出会いです。
だからこそ、私はこれからも本気で向き合いたい。
子どもたちの未来に、ほんの少しでも意味のある時間を残せるように。
そしていつの日か、
「あの時、あのチームで頑張って良かった」
そう思ってもらえる指導者でありたいと思います。