誤解がないように、まず断っておかなければなりませんが、私は、「新型コロナウイルス接触確認アプリ=COVID-19 Contact Confirming Application」そのものの目的や、性能(と言っていいのでしょうか?)について、とやかく言うつもりはありません。機械やアプリについての技術も知識もないのですから、意見の持ちようがないのです。

私の感想はただ一つ。世の中も、「ここまで来たか」ということです。「ここまで来たか」には、科学や技術の発展に対する賞賛の意味も込められていますが、実は、それよりも大きな懸念が潜んでいます。それは、今の段階では杞憂にも等しいものだと、多くの人に笑われてしまいそうですが、私は真剣に懼れています。

 

私が懼れていること。それは、新型コロナウイルス接触確認アプリ」があれば、もう「特高警察」はいらないということです。もっとはっきり言えば、このアプリの存在を知ることによって、かつて人々を震撼させた特高警察による思想調査や弾圧は、いとも簡単に出来るようになっていることが、鮮明に浮かび上がってきたのです。

[ご参考①] 「特高警察」の wikipedia です。

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%89%B9%E5%88%A5%E9%AB%98%E7%AD%89%E8%AD%A6%E5%AF%9F

 

もちろん、特高警察が危うい組織であるとばかり言うつもりはありません。国家の秩序を維持するため、それらは必要であると考える人も少なくないでしょう。けれども、ナチスドイツのゲシュタポなど、国家が暴走する時、このような組織に虐げられる善人のことを考えると、あってはならない組織だと、私は考えるのです。

[ご参考②] 「ゲシュタポ」の wikipedia です。

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B2%E3%82%B7%E3%83%A5%E3%82%BF%E3%83%9D

 

そのような大々的な組織の代わりに、すぐに作れそうなアプリが、非人道的なことを簡単にやってのける。そんな時代になったのです。