いくら私が韓流ファンだと言っても、諸手(もろて)を挙げ
て、すべての作品を称賛する気はありません。当然のこと
ながら、中には駄作もあり、そのような場合には最後まで
見ることはなく、途中で放棄しています。
 もっとも、そうして放棄したドラマの中に、ひょっとしたら、
後から凄い盛り上がりを見せたものがあるのではないか、
との想いもないではありません。けれども、そこは割り切
らなければ、見るのに、かなりの時間的投資をしなければ
ならない長編が多い韓流ドラマの選別はできないのです。

 ですから私は、それぞれの「第一回」の香りや題名など
で、そのドラマが名作かどうかを見抜こうとします。ところ
が、これが実は難しいのです。
 退屈そうに見えた前半が、後半に待っているスリリング
な展開のために、どうしても必要なことは、演劇や小説の
世界では珍しくありません。
 蛇足であるだけでなく、まったく我田引水なのですが、私
がこのブログで連載している「いざ、デルフォイのもとに」
という大河小説も、物語が面白く展開するのは第三部から
なのですが、その前提となる描写を、第二部までで描き切
らなければならないのです。

 そうした想いを持ちながらも、この「美女の誕生」は、多分
駄作だろうというのが、私の最初の見立てでした。ただ一つ、
私が主演のチュ・サンウクに、とても魅力を感じていることだ
けが、視聴を続けさせる動機づけとなっていたのです。
[ご参考] チュ・サンウクの紹介サイトです。
http://www.kntv.co.jp/star/512/chu_sangwook