どれだけ私が機械音痴で、説明書を読むのさえ苦手だと
言っても、さすがに、「箱の中身を確認する」と「各部の名前
を確認する」ことぐらいはできます。
 ところが、ICレコーダーは、小さな癖に、ホームメニューが
あって、それで操作をするため、電源からの充電が必要に
なるのです。しかもそれは、電池ではなくパソコンに接続す
る必要があるのです(別売部品で、家庭用電源からの充電
も可能とのことですが)。

 ここまでで、もう充分に疲れています。私に充電が必要に
なりました。けれども、充電の後の初期設定や、何より肝心
のホームメニューが、すぐには使えません。
 四苦八苦して、ようやく、録音する段取りにまで辿り着くの
に、どれだけの時間が費やされたことでしょう。しかも、その
大半が空転していた時間なのです。

 そうして、とりあえず手近にあったヴァイオリンを弾いて、
試し録音してみました。その再生された音の質の悪いこと
といったらありません。てっきり不良品化かと思わせるよう
な音なのですが、それが、この機会の「売り」である「原音
に忠実な高音質録音・再生」の面目躍如たる機能なのです。
 それ以来しばらく使っていません。韓国文化院のパンソリ
講座が始まれば、イヤでも使うことになるでしょう。それまで
は、机の上に飾っておきます。
 友人からヴァイオリンの練習用に使えば、とのアドバイス
をもらっているのですが、このICレコーダーが高性能である
限り、もう少し練習した後で使いたいと思っているのです。