最初に、この物語のレビューなどが書かれているサイト
を再掲します。
[ご参考] あらすじ、キャストの後で、レビューが書かれ
       ています。
http://korea.yapy.jp/drama/whyfamily/

 この方は7回でリタイヤされたそうなのですが、私から
すれば、あの面白い名場面(私が見ているバージョンで
は、32話目)を見ずにリタイヤなさったことが、とても、
もったいないことのように思えてならないのです。
 それほど32話にはインパクトを感じました。それまで
は狂言回しの役割だったチャの「お父さん」が、いきなり
そこから主人公に躍り出る瞬間でもあります。
 物語は、がぜん、そこから面白くなるのです。そこを見
ずにリタイヤしてしまうとは、この物語の核心に触れない
まま、見ることを放棄してしまったのと同じです。

 このようなことは長編小説の場合にも起こります。私も
トルストイの「戦争と平和」を読み始めたのは、まだ高校
生になって間もない頃のことでした。
 この大作を前にして、私は全体の三分の一を少し超え
たところでリタイヤしてしまったのです。ようやく今頃にな
って読み返していますが、若いときに読み切っていたら、
きっとトルストイ観が違っていたのではないかと惜しまれ
てなりません。
 もっとも今もなお私は、トルストイの最高傑作は「復活」
だと思っており、それは二十歳の時に読んでいるので、
それほど変わりはなかったのかもしれませんが。
 いずれにせよ、長編の多い韓流ドラマにおいても、山
場の持って行き方など、小説の構成と同じことを考えな
ければならないことに気づかされました。