有形のものに限らず、すべてのものの価値とは、相対的

であると思います。空気や水のように、生きとし生けるもの

にとっては必要欠くべからざるものでさえ、それらを必要と

しないものにとっては無価値になってしまいます。

 ましてや個人情報のような無形のものについては、その

価値を測るのは、とても難しいことだと思います。どのよう

なものが個人であるかについて、これまで「個人情報とは」

の中で考えてきましたが、その価値は、個人情報を利用

する側でしか測ることができません。


 ところが、個人情報を利用する側ではなく、個人情報の

本人にも、その情報の価値が数値化されることがあります。

それは、個人情報流失の際に、流失させた企業などから

支払われる「お詫び」の金額となるのです。

 最近の例では、ベネッセの「お客様情報漏えい」に際して、

「お詫びの品として、500円分の金券(電子マネーギフトまた

は全国共通図書カード)」が「ご用意」されました。

[ご参考①] ベネッセのホームページのお知らせです。

http://www.benesse.co.jp/customer/bcinfo/


 この金額は、ソフトバンクBBの情報漏えい事件の時にも

適用された金額です。これが、基準になったのかもしれま

せん。

[ご参考②] ソフトバンクBBのニュースです。

http://itpro.nikkeibp.co.jp/free/ITPro/OPINION/20040301/140727/


 ただし、これらは業者の自主的な対応ですが、裁判になる

と、1.5万円や5万円などの判例があるようで、もう少し高額に

なっています。情報の質にもよるのだと思います。

[ご参考③] 法律事務所のサイトです。

http://www.aeru.co.jp/pmark/column_4.html