支配したい人と支配されたい人との人間関係は、不都合
なことは少ないはずです。支配したい人が支配されたい人
を支配することが、自然に形となると思われるからです。
支配されたい人同士だと、リーダーシップを取る人がいな
いので、組織などでは、あまり上手くは行かないのですが、
致命的な支障にはならないように思います。
一番困るのは支配したい人が、支配したい人を支配する
場合です。支配したい同士で争いになるだけでなく、勝者
であっても、いつも支配者の座から、ずり落されるのではな
いかと警戒しなければなりません。
人間社会が、このような支配したい人たちの争いで満ちて
いることは、世界の政治史を見てみれば容易にわかること
です。しかも、その争いには多くの犠牲が生じるので、支配
されたい人には迷惑な話です。
けれども、社会生活にはある程度の犠牲が出るものだと
考える人たちからすると、その犠牲は公平であるべきだと
の想いも、理解することができるのです。
経済学では、フリーライダーの「ただ乗り」理論が指摘され
ていますが、社会を維持するためにも、何らかの負担が強い
られるのは仕方がないとされているのです。
[ご参考] 「フリーライダー」の wikipedia です。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%95%E3%83%AA%E3%83%BC%E3%83%A9%E3%82%A4%E3%83%80%E3%83%BC
それが、支配者の支配理論にもなっています。かつて日本
にもあった徴兵制などは、命の保証がなく、犠牲が大き過ぎ
るように思うのですが、それを当然だと思う支配者も少なくは
ないのです。