私が無宗教であることから、このような不敬なことを書く

のに、まったく抵抗感がないのかもしれません。神とは、

この世やあの世の創造主のことで、特定の宗教での神

を指しているものではありません。

 私が思っている「神の間違い」とは、神が天国や極楽

と地獄を創ったことです。幸い、現世とは違うので、この

世に間違いはないというように思っています。

 この辺りが、私が楽観的で能天気といわれる所以かも

しれません。けれども、このことについて私は、結構真剣

に取り組んでいるつもりなのです。


 私が「神の間違い」を指摘するの、次のようなことを

考えたからです。つまり、世界を、真・善・美が貫かれた

天国や極楽と、真逆になる偽・悪・醜が貫かれた地獄と

に分けていることが、大きな間違いだと思うのです。

 そのような二元的宇宙は、私には、ちっとも感動のない

詰らない世界だと思えてしまいます。私たちが真・善・美

に感動するのは、その裏に偽・悪・醜があるからこそでは

ないでしょうか?


 間違いのあるはずのない創造主の世界を否定すること

は、あらゆる宗教を冒涜していると攻撃されても、仕方の

ないことかもしれません。けれども、これは現時点におけ

る、私の正直な感想なのです。

 素朴な思い付きですから、きっと神の真意を理解しない

稚拙な考えなのでしょう。けれども、私には、それが不遜

であることすら、さっぱりわからないのです。