一昨日、私は小宇宙に吸い込まれるような気持ちで、この

「雨ニモマケズの心」を副題とした展示の世界に入りました。

そして、いきなり、この展覧会で最も感動したものに私は巡り

逢ったのです。

 私が、この展覧会のことを知ったのは、ある方が書かれて

いたブログ記事を読んだからでした。たまたま近くに出かける

用事もあり、行くことだけを決めただけで、あまり詳しいことを

調べもしなかったのです。


 それは、会場の隅でしたが、しっかりと展示されていました。

光を浴びて、とても大切なものであることが一目でわかるよう

になっていました。私は、感激のあまり、これに呼ばれたのだ

とさえ思ったのです。

 その手帳は、あるページが開かれていました。そこには言う

までもなく、「雨ニモマケズ」の冒頭が、懐かしい筆跡で書かれ

ていたのです。何度も見た文字ばかりでした。

 けれども目の前にあるのは、紛うことなく本物の賢治の手帳

だったのです。そこに書かれた詩の全文を読んで、不覚にも、

私は涙ぐまずにはおれませんでした。


 その他の展示品は、童話の世界を描いた絵が多く集められ

ていました。後は、原稿や生前に出版された本などがありま

したが、いずれも複製でした。

 実物は、「雨ニモマケズ」手帳と、最期の、両親宛と弟妹宛

の書簡、絶筆となった二首の歌を書いたものでした。実物も

複写も、言葉に変わりはないのですが、やはり、宮澤賢治の

影を感じるものに、深く共感してしまうのは何故なのでしょう?


 購入した図録には、展示品のすべてが記載されています。

「雨ニモマケズ」が、日本語と英語で朗読されているCDが

付録されていました。残念なことに、どちらも私の趣味には

合わないものでした。


[ご参考①] 「雨ニモマケズ」の私の記事です。

http://ameblo.jp/tosh-tanaka/entry-10952988770.html


[ご参考②] 展覧会のこれからの予定

         2012.3. 7 - 3.19 京都   大丸ミュージアム

         2012.3.29 - 4.22 神奈川 そごう美術館

         2012.4.28 - 6.17 福島   いわき市立美術館