私はこのブログで、あまりマイナスのストロークを発信したいと

思っていません。もちろん、ブログですから、ストロークの力は

弱いものですし、用語の使い方も正確ではありません。

 ですから、世の中の盛り上がりに水を差すような話は、あまり

したくありません。物事を否定的に見たマイナスのストロークは、

どうしても、受信した人に対して、不愉快な思いをもたらしてしまう

からです。


 言い訳のような前置きが長くなりましたが、私の主張は、あの

感動を与えてくれた「なでしこジャパン」に関するものです。誤解

がないようにしてほしいのですが、私はまだ決してあの日の感動

を忘れてはいませんし、称讃の気持ちに揺るぎもありません。

 それでも、あの日から彼女たちに巣食う世間の下心を、私は無視

することができないのです。それほど、彼女たちに対する世の中の

対応は変わりました。賞金や表彰、そしてプレゼント。国民栄誉賞

は、それらの頂点かもしれません。


 彼女たちの戸惑いをよそに、どんどん物事は進んでいます。あの

感動を利用しようとする政治や経済は、経済効果の算出をしようと

する人がいるくらい、大きな潮流となっています。

 まだまだ、この波は続くでしょう。真面目にサッカーと向き合い、

努力してきた彼女たちが、相応の報いを受けることに反感はあり

ません。それでいいのだと思う気持ちもあります。大震災で落ち

込んだ日本の光になったことは、間違いなく事実なのですから。


 ただ、どうしても、いきなり世の中の甘言や煽ての波に晒された

彼女たちが、これからどのような人生を迎えるのかが心配なのです。

 近頃の若者は、このようなことに慣れているのかもしれません。

見ている限り、しっかりとした御嬢さんたちですから、私の老婆心など

まったく必要のないものなのかもしれません。けれども、私は人間の

弱さを過小評価したくないのです。


 彼女たちが、冷たい世間に翻弄されることがないよう、周りの人

たちの適切なアドバイスが望まれる所以です。